自分の部屋で電話ができないので、当然家族がいるスペースでの電話となる。夜に彼氏と電話をすると父からのプレッシャーがすごかった。いつの時代も父親は娘がかわいいのだ。そして、父親は腹巻きがよく似合う。




この時代にスマートフォンがあれば、部屋で静かに彼氏と電話ができた。でも、そのような時代が来るのはもう少し先のことだ。



ちなみにこの彼女が持っているのはNTTドコモの2015年夏モデル「Galaxy S6 edge SC-04G」だ。最高級のCPUを搭載しており、今まで以上のサクサクした操作性を実感できるし、「PREMIUM 4G」にも対応している。



カメラがホーム画面から約0.7秒で高速起動するので、父親の恥ずかしい姿を撮って取引材料に使うのも良いかも知れない。





また、当時は公衆電話から彼氏に電話をすることもあった。何枚もの10円玉を電話機の上に置き、無くなりかけるとまた投入する。そのようにして長電話をしていた。カップルには話すことがたくさんあるのだ。



最近は公衆電話自体が減って難しくなったが、狭いその空間を使った壁ドン、いわゆる「公衆電話ドン」も存在した。これも公衆電話の醍醐味。連絡手段が便利になるにつれ、できなくなってしまったシチュエーションもあるようだ。




待ち合わせ場所で相手が来ないなんてこともあった。今の時代ならばスマートフォンで連絡を取れば解決だけれど、この時代は家にしか電話が無いので、一度外に出てしまうと連絡の取りようがない。そんな時は駅などの待ち合わせ場所に設置されている伝言板に「○○に先に行ってます」などと書いて利用した。

もしくは自分の実家に電話して、何か電話がなかったのか親に確認するなど、非常に面倒だったのだ。もしスマートフォンがあれば彼らもスムーズに出会えただろう。






時代はさらに進み、黒電話からプッシュホンとなった。今でも見慣れたシステムだ。ダイヤル式ではなく、数字の書かれたボタンを押して、相手に電話をする。





ただしまだ問題があった。母親が息子の電話に聞き耳を立てているのだ。思春期の男子。母から電話の内容を聞かれるのは大きな問題だ。スマートフォンが一人に一台の今ではあまり考えられないが、当時はこれが「あるある」だったのだ。



そこで「子機」を使い部屋で電話をする。これで部屋から一人で邪魔されることなく電話ができる。彼女への愛の言葉を母に聞かれることなく、話すことができる。狼煙の時代から見ればこれだけでも物凄い進化だ。



しかし、実はそうでもなかった。子機の会話は親機で聞くことができたのだ。息子が心配なあまり、中には親機で盗み聞きをする母親もいたことだろう。自分だけの声だけでなく相手の声も聞こえるので、より会話の中身がつつぬけであったと言える。



今だって家でかけていれば、母が聞き耳を立てることもあるけれど。

そして、ついにあの電話が登場する…