4日、東京地裁に到着する堀江被告。(撮影:吉川忠行)

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ダークスーツにノーネクタイ、真っ白いシャツ姿──。ライブドア事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載など)の罪に問われた元社長・堀江貴文被告(33)の初公判が4日、東京地裁(小坂敏幸裁判長)で開かれ、法廷での審理が本格的に始まった。

 午前9時27分、無罪を主張し、全面的に争う姿勢を明らかにしている堀江被告が、4人の弁護士とともに濃紺のBMWで地裁に到着した。4月27日の保釈から130日ぶりに公の場に現れた同被告は、ダークスーツを着込み、引き締まった表情で、刈り込んだ後ろ髪が少し伸び始めた程度の短髪。同被告は車から降りるとピンと背筋を伸ばし、一斉にたかれた報道陣のカメラのフラッシュを一瞥(いちべつ)、口を真一文字に結んだまま表情を変えることもなく審理の場に入っていった。

 同地裁では、警備員を動員しての厳戒態勢が敷かれ、午前8時半には傍聴を求める人で長蛇の列ができた。傍聴券61枚に対し、締め切りの午前9時までに整理券を受け取った希望者は計2002人、約33倍という高倍率だった。学生風の若者や取材にあたる報道関係者が大半を占め、中には元ライブドア社員の顔もあった。

 同地裁敷地内に抽選に当たった整理券番号が張り出されると、一斉にため息がもれた。秋晴れの上空には報道各社のヘリコプター数機が旋回。地裁前の歩道は、落選して地裁を後にする傍聴希望者と待ち構える報道陣でごった返し、通勤ラッシュの官庁街・霞ヶ関は一時騒然とした雰囲気に包まれた。【了】

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