「いい人」だけでは、企業に対する訴求力がない──。みんなの就職(東京都港区、伊藤将雄社長)と楽天リサーチ(東京都港区、森学社長)は5日、内定者と非内定者の違いを調査したアンケート「就職活動・内定実態調査」の結果を発表した。

 調査は2007年3月に卒業予定の「みんなの就職活動日記」に登録している学生を対象に、5月17日から30日までインターネットアンケートの形で実施され、4389人から有効回答を得た。

 内定者と非内定者では、就職活動を開始した時期に差が見られるようだ。内定者では、05年11月が19.4%で最も多く、以下、同年12月(18.4%)、同年10月(17.3%)と続く。一方、非内定者は、06年2月が24.0%、続いて05年12月(14.6%)と、05年末以降に就活を始めた学生が多い。

 「就職活動に対する考え方」については、「就職活動はさまざまな企業を知る事ができて楽しい」が、内定者83.4%、非内定者62.4%と、内定者、非内定者ともに最も多い。非内定者の特徴として「就職活動はできればしたくない」との回答が、内定者と比べて21.0ポイント(内定15.5%、非内定36.5%)上回り、両社は「非内定者は内定者に比べ就職について消極的な傾向が伺える」と指摘している。

 また、内定者と非内定者の違いを「あなたご自身の考え方について」との質問で見ると、内定者は「リーダーシップを率先して発揮するタイプ」(内定23.2%、非内定13.4%で9.8ポイント差)、「じっとしていることが苦手だ」(内定67.1%、非内定59.3%で7.8ポイント差)と、積極性が見られる項目を非内定者より多く選ぶ傾向がある。一方、非内定者は「困っている人を見たら、率先して手助けするほうだ」(内定37.5%、非内定45.9%で8.4ポイント差)、「周囲から『いい人』と思われたい」(内定26.4%、非内定45.5%で19.1ポイント差)となった。

 両社は「『いい人』では、企業に対する訴求力がない。むしろ『遠慮なく何でも発言し』『活動が盛ん』であることが企業に受け入れられやすいということなのだろうか」と分析している。【了】

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