Photo:中村淳/アフロ

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 25日、日本代表MF中村のグラスゴー・セルティック(スコットランド)への移籍が正式合意に達した。3シーズンを過ごしたレッジーナ(イタリア)を離れ、ヨーロッパの名門クラブに席を置く。契約は3年。本人は今月末にチームへと合流し、来月の早い段階でのデビューを目ざす。

 契約を済ませたばかりの中村に話を聞いた。


――新天地が決まったね?

「とりあえずホッとした」

――決断の決め手は?

「やっぱり自分を高く評価してもらえたこと。必要としてくれた。それに自分のこれからにとってステップになると思ったから。セルティックは各国の代表クラスが揃っているし、ライバルとなる選手も多いと思う。チャンピオンズ・リーグの本戦に出る可能性もあるし、自分にとってプラスになる刺激がたくさん得られる。様々な経験が積めるというのも大きな理由」

――環境が新しくなることへの不安は?

「イタリアとはいろいろな違いがあると思うけど、それはどこへ行っても一緒。むしろレッジーナであれば、昨シーズン戦っているから、それをベースに新シーズンに対して“こうしよう”ってイメージができるけど、セルティックの場合は、それが白紙。不安ではないけど、その点が昨シーズンまでとは違うと思う」

――レッジーナはリーグ下位だったけど、セルティックは国内の強豪、これも大きな違いでは?

「戦い方はまったく変わってくるだろうね。レッジーナでは目標がセリエA残留にあったから、やはり失点しないってことを前提に戦っていた。でも、セルティックの場合は勝たなきゃいけないわけで、つまり攻めなきゃいけない。そのぶん戦いやすさはあるかもしれないけど、逆にチームメイトのライバルも多いと思う。とにかく、行ってみないと分からない部分はあるけど」

――スペイン移籍の希望は捨ててない?

「もちろんスペインへの移籍は、たしかに大きな夢。新シーズンはスコットランドでプレーするけど、将来的にはスペインで活躍できる選手になりたいって思ってる」

◇グラスゴー・セルティック◇
1888年創立でスコティッシュ・プレミアリーグに所属する名門クラブ。同じくグラスゴーを本拠地とするグラスゴー・レンジャーズと2強を形成し、人気も二分している。そのライバル関係から両チームの対戦は「オールドファーム・ダービー」と呼ばれる。 昨シーズンはタッチの差でリーグ制覇をレンジャーズに譲ったが、国内カップ戦では2年連続の優勝。また、2002-2003シーズンにはUEFAカップで準優を飾っている。
・本拠地/セルティック・パーク(60,382人収容)
・会長/ブライアン・クイン
・監督/ゴードン・ストラカン
・主なタイトル/国内リーグ39回、国内カップ32回、チャンピオンズ・リーグ1回(66-67)