金本氏が精神修行のため最福寺を訪ね、池口法主の元で初めて護摩行を行ったのは1999年。清原氏に連れて行かれたという。
 以来、毎正月、火柱3メートル、400度を超す炎の前で1時間半ほど不動真言を唱え、精神面の強化に取り組んだ。その後、金本氏の弟分の新井貴浩選手も通い始め、前年は10本しか放っていなかった男が、2005年には突然43本のホームランを記録し、本塁打王のタイトルを獲得。まさに護摩行の効果である。同時に『清原-金本-新井貴』の強固なラインが出来上がり、金本氏は「アニキ(清原)を差し置いて(入閣は)受けられない」とし、「いずれは監督をやりたい」という清原氏の阪神入りを進言したのだという。
 「阪神首脳も池口法主の並はずれた実力を知っている。現役時代、金本はここ一番の試合で法主を甲子園のスタンドに招いていたからです。金本が打席に入ると、法主は念力を送り、パワーを注入していました。にわかには信じられないでしょうが、実際、金本は'03年の日本シリーズで、甲子園の3試合で4本塁打してみせた。法主の念力のたまものです。その金本を通じて広島時代の新井が同様の手法で突然開花したことも知っており、電鉄首脳は法主を味方につけてダメ虎を変えようとしているのです。サッカーのワールドカップでは、アフリカの出場国は祈祷師を帯同させている。科学では解き明かせない力も味方につけて勝つ。これは国際試合では珍しいことではない。阪神もまた超能力を味方につけ、巨人を倒そうとしているのでしょう。戦力だけではとても太刀打ちできませんから」(前出・阪神OBの解説者)

 問題は先にも書いたように北朝鮮の存在。小泉元首相とも遠い親戚にあり、安倍首相とも親交がある法主は心底、日朝の関係回復、世界の平和を願っているのだろうが、拉致被害家族を抱える現在の日本にあっては真正面から支援を乞うのは難しい。そこで法主と結び付きが深い清原、金本両氏の力を借りて、側面から支援を仰ごうというのだ。

 水面下で動きを見せた『清原監督-金本ヘッド』--。当然ながらこれに反発しているのが、現首脳陣である。
 「中村勝広GMは同じ千葉県出身の掛布氏を後輩として可愛がっており、オリックス監督時代には臨時打撃コーチとしてキャンプに招き、現在もGM補佐に抜擢している。掛布氏が金銭トラブルで日本テレビ系の野球解説者を降りた際には、毎日放送を紹介してもいる。それだけ次期監督に期待しているわけで、たとえどのような形であれ、清原と金本が阪神に入ってくるのはご免被りたい。だからなのでしょう。『清原は野球の現場に顔を出していない』『バラエティー番組に出過ぎている』など反対しているそうです。千葉県出身の和田豊監督の次も千葉出身監督。そう願うGMとしては当然でしょうが…」(前出・同)

 かつて「4年連続V逸した原因は清原にある」として戦力外通告した巨人も、清原氏の球界復帰には反対だという。“清原派”と称された巨人選手のうち、上原、二岡(引退)はチームを離れたが、高橋由と内海は今なお残る。
 「巨人には、'08年のドーピング検査でルイス・ゴンザレス内野手から覚せい剤の一種であるアンフェタミンなどが検出され、1年間の出場停止(その後に解雇)を受けた一件もあり、薬物には特に神経質ですからね。真実がどうあれ、清原とは関わりたくないのでは」(巨人担当記者)

 いずれにしろ、清原氏の球界復帰を封殺しようと考える関係者は少なくない。その手段として諸々スキャンダル報道が意図的にリークされているとすれば、不憫としか言いようがない。