iPhone5発売に沸くスマホ業界だが、AndroidスマホにはiPhoneでは体験できない垂涎のアプリがわんさかある?

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iPhone5の人気に押され気味のAndroidスマホ。しかし、AndroidにはiPhoneにはない魅力がある。iPhoneではほとんど見かけないアダルト系のアプリが、今やAndroidにはあふれ返っている状態なのだ。

それにしても、どうしてAndroidではアダルト系のアプリが隆盛なのか? Androidアプリの情報発信サイト『EXドロイド』の上田裕資(ゆうじ)編集長に聞いた。

「もともとはiPhoneアプリのほうにアダルト系は多かったんです。2010年の1月にはAV女優の明日花キララさんの無料写真集アプリがApp Storeのライフスタイルカテゴリーで1位を取っていましたしね。ほかには『PUFF!』『妄撮』『コスコス』といった、ちょっとアダルトなアプリも人気がありました。ですが同年の2月、アップルによりこうしたアプリの一斉削除が行なわれてしまった」

つまり、iPhoneからアダルト系のアプリが締め出されてしまったのだ。

「その後、アダルト系アプリの開発メーカーがAndroidに活路を見いだそうとするのは当然の流れでした。一昨年の後半からAndroidにもアダルト系アプリが増え始め、今年に入ってから本格的にAndroidにブームが到来しましたね」(上田氏)

しかし、Androidのアプリの審査が特別に緩いというわけではないらしい。

「もちろんiPhoneアプリよりはおおらかな審査基準ですが、以前と比べたら厳しくなっていますね。基準が明確に公表されているわけではないんですけど、“股間に厳しい”というのは業界内での定説です(笑)。われわれがAndroidでもこれは落とされるだろうと思っていたアプリは、たいていリジェクト(不合格)されています」(上田氏)

アダルト系のアプリはビジュアルで見せて視覚的に興奮させるものがメインだが、最近はそうでないものもあるとか。

「『エッチな図書館』のような読み物系のアダルトアプリは急増中。凝った画像や動画は必要なく、官能的で面白い文章さえあれば新規で立ち上げられるので、参入の障壁が低いんですよね」(上田氏)

また、2.5次元的なアプリも増えているそうだ。

「アニメキャラを3次元的に見せる“Live2D”という技術を使った『とーきんがーるずっ!』は立体感があり滑らかな動きをしますし、『モグモグゆなちゃん』も独自技術で立体感をうまく表現していますね」(上田氏)

ちなみに、このふたつのアプリはiPhoneとAndroidの両方でリリースされているが、そこにもメーカー側の工夫があると上田氏は言う。

「アダルト度でいうと圧倒的にAndroid版のほうが高く、別物といえるほどの違いがあるんです。『とーきんがーるずっ!』は、iPhone版の女のコは清楚系な服装をしていますが、Android版ではスクール水着を着た女子高生が登場します」

このアプリは無料だが、さらに追加コンテンツを購入すると、女のコがより過激な言葉を言ってくれたりするのだという。

また、『モグモグゆなちゃん』では、「Android版では女のコがちくわやバナナをいやらしい効果音を立てながら食べてくれるんですが、iPhone版ではホットドッグを淡々と食べるだけ」(上田氏)だそうだ。iPhone版アプリの審査基準をクリアするために、アダルト度を落としたことは明白だ。

さらに最近では、女性からも人気を集めるアダルト系アプリもあるとか。

「約100万ダウンロードという、アダルト系のアプリとしては異例の爆発的ヒットとなったのが『ピストンゲーム』。腰振りのテクを競うという、アホで斬新なアプリなんですが、実はこれ、女性のユーザーも多いんです。これからのアダルト系アプリは、女性も楽しめる遊び心のあるゲームというのが大ヒットのカギになる気がします」(上田氏)

増え続けるAndroidのアダルト系アプリ。これらを満喫することを考えると、新規スマホの選択もiPhone一択というわけにはいかなそうだ。

(取材・文/昌谷大介[A4studio])