■2012J1第24節 浦和×大宮 吉田寿光審判団評


「彼は難しい判定を選びました」
2010南アフリカW杯ファイナルのハワード・ウェブ主審のレフェリングを、そう評する審判員は多い。この試合で吉田主審が選んだのは、ウェブ主審とは逆のレフェリングだった。

3分、マルシオへのホールドをとる。12分にもマルシオの足に影響したキッキングをしっかりとる。
15分、壁のマネジメント時、一度注意を受けたのにもかかわらず、阿部を押したノヴァコヴィッチに警告を与える。16分の梅崎のスライディング、ボールにいっている見極めも良い。

迎えた18分。
抜かれた所をホールドで強引に止めたノヴァコヴィッチに警告。二枚目で退場に。非常に厳しく感じるが、プレー自体は【反スポ】が適用されるファウルである。
ただ、この判定により、大宮サポーターは大きな不満を持っただろう。それを代弁するかのように、TV解説の倉敷氏は「注意でも良かったのでは」とアナウンスした。
さらに、「一枚目のカードはいらなかったのでは?」と議論する方もいるはず。確かに、一枚目の警告は厳しかった。ただ、注意を受けていたのも事実。

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◇FBRJ:石井紘人
コーチ・審判員の資格を持つ。サッカー批評 、週刊サッカーダイジェスト、 をはじめ、サッカー専門誌以外 にも寄稿する。Football weekly中学サッカー小僧 で連載を行い、サッカーレフェリーに特化したFootball Referee Journal を運営。著作にDVD『レフェリング 』。ツイッター: @FBRJ_JP にてサッカーや音楽、政治経済の情報をつぶやく。