夫人がペスカーラ中心部の自宅で発見したときには、すでに息を引き取っていた。ズネデク・ゼーマン監督が信頼するGKコーチで、かつてフォッジァでミラクルを起こしたときの守護神だったフランチェスコ・マンチーニ氏(43)が30日、急死した。原因はまだ分かっていない。おそらくは心筋梗塞と見られる。

マンチーニ氏は同日の午前、31日に控えるセリエBのバーリ戦に向けて、練習を指揮していた。バーリは同氏にとって古巣の一つだ。1997年から2000年まで在籍した。

このような悲劇が起こる前兆は、まったくなかった。夫人はマンチーニ氏を見つけ、救急車とクラブドクターをすぐに呼んだが、救急隊にできることは死亡確認しかなかった。発見の数時間前に亡くなっていたのは確かなようだ。チームは試合を控えてホテルに前泊中だが、ゼーマン監督からこの悲劇を伝えられることになった。

ペスカーラのダニエレ・セバスティアーニ会長は、「我々は打ちひしがれている。知らせを聞いたときは、信じられなかった。ペスカーラは素晴らしい男を、真面目なプロフェッショナルを失ってしまったんだ。フランチェスコは素晴らしい男だった。高いレベルでプレーしたが、ピッチの外ではシンプルで謙虚な人間だった。10点満点の男だったんだ」と話した。

バーリは試合の延期も受け入れる姿勢を示したが、レーガ・セリエBはペスカーラから延期要請は受けていないとしている。そのため、試合は31日15時(現地時間)に行われる予定。キックオフの前に黙とうがささげられ、両軍は喪章を巻く予定だ。

また、同じくマンチーニ氏の古巣であるラツィオも、1995-96シーズンに在籍した同氏の死を悼んで、31日のパルマ戦で喪章を巻く許可を申請したと明かしている。