もはや挽回と呼ぶ意味はないだろう。インテルは今季、何度も歩みを変更する必要性に直面し、常にそれに成功してきたわけではないからだ。だが、前節ナポリ戦で連敗の数はもはや「5」となった。“出血”を止めることは義務となる。インテルは複数のプランで動いているようだ。

当面はクラウディオ・ラニエリ監督をまだ信頼することになる。指揮官は28日、日曜のカターニア戦に向けての準備を開始した。代表戦で8人の選手がおらず、メンバーがそろうのは3月2日の練習からとなる。

カターニアは簡単な相手ではなく、サン・シーロでの試合とはいえ、もはやホームだからという確信はない。謎となるのが、MFヴェスレイ・スナイデルの起用法だ。再びアシストマンとして使われるのか、あるいはセカンドストライカーとなるのか? それとも、ベンチスタートとなるのだろうか?

流れを変えるということ以外に今季の目標となるのが、マルセイユとのチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦だ。9日のキエーヴォとのアウェーゲームを経て、13日にセカンドレグを迎えるが、この一戦に向けて大きいのは、DFマイコンが回復に向けてポジティブな兆しを見せていることだろう。マイコンは29日、部分的ながらチーム練習に合流している。当初の見込みより早く回復しているということだ。

また、インテルはもう一つのタブーも破ってからマルセイユ戦に臨みたいところだ。彼らはここ5試合、ゴールを決めていない。マルセイユとの勝負を乗り越えるためには、ゴールを取り戻さなければいけないのである。

一方で、クラブはマーケットに関しても動いている。ラニエリ監督が指揮を執るのは、長くても今シーズン終了までとなるだろう。インテルは来夏までに新しい指揮官を見つけておきたいと思っている。キャンプの数日前まで複数の候補者に動いていた昨年のような状況に再び陥らないようにするためだ。

夢はバルセロナのペップ・グアルディオラ監督に変わりない。だが、現時点での主な候補者は、チェルシーのアンドレ・ビラス=ボアス監督と、フランス代表のローラン・ブラン監督だ。それぞれ別のチームを率いているが、前者は来年もチェルシーに残るのが難しく、後者は欧州のビッグクラブから呼ばれれば、フリーになることを選ぶ可能性がある。