――ボクシング以外の趣味は?

「そういえば、ないですね。今は試合が終わって尼崎の自宅に帰って家族と過ごしているときが一番楽しいですね。ボクサーにとって試合に勝った後の休養は最高なんですよ。この解放感は言葉では表現できないですね。今年は10月1日が僕の仕事納めでしたから(笑)。僕の場合、年に2回、めちゃくちゃデカい仕事があるわけですよ。その2日のために363日を過ごしていることになりますね」

――次の大仕事は来年5月か6月と伝えられています。しかも、対戦候補として3階級制覇チャンピオンのノニト・ドネア(フィリピン。28戦27勝18KO1敗)の名前が挙がっています。

「報道にはそう出ていますよね(笑)。でも、まだ先のことはわからないです。すべてをかけてマルケス戦に臨みましたから」

――その先、現役を退いた後のプランも聞かせてもらえますか。

「関西でボクシングジムをやります。これはもう決めていることです。『この道より我を生かす道なし』です」

(取材・文/原 功、撮影/甲斐啓二郎)

■西岡利晃(にしおか・としあき)
1976年7月25日生まれ、兵庫県加古川市出身。帝拳ジム所属。94年12月、プロデビュー。WBC世界バンタム級タイトルに4度挑むもウィラポンに2敗2分け。2008年9月、5度目の挑戦でWBC世界スーパーバンタム級王者に。現在、7度防衛中。左ボクサーファイター型。46戦39勝(24KO)4敗3分け。身長169cm、体重53.5〜55.3kg(スーパーバンタム級)。

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