前日、海に流れた黄砂の砂塵が再び上陸したため、中国上海では2日、大気中を浮遊する砂塵の量が再び激増し重度の汚染がもたらされ、全国で最も汚染が深刻な状態となった。汚染指数は第2位の都市を87ポイントも上回った。中国新聞社が報じた。

 2日の上海は、灰色をした一枚の布に覆われたようだった。可視度は極めて低く、空気は砂ぼこりの味がした。市街地域の高層ビルはほこりの中で見え隠れする状態で、屋外に車を停めておくと、たちまち分厚く覆われる有様だった。専門家によると、今回の砂塵で、上海では年初来最悪の大気汚染となった。また、北方の黄砂が原因で上海の大気が重度汚染となるのは初めてという。

 今回の砂塵の影響で、長江デルタ地域では、程度の差はあるが各都市が大気汚染に見舞われた。国家環境保護部が2日に発表した中国重点都市空気品質日報によると、上海以外では、南京、蘇州、南通、寧波各地の空気品質が「重度汚染」レベル、揚州、鎮江、杭州、安徽省合肥は「中度重汚染」、連雲港、嘉興、徐州、常州、温州、湖州、紹興、台州は「中度汚染・軽度汚染」に、それぞれ達した。(編集担当:松本夏穂)



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