カナダ紙「トロント・サン」は未来における朝鮮半島の情勢についての予測記事を掲載し、「米韓両国は3つの選択肢に直面している」と報じた。

 記事では、「現在、朝鮮半島は戦争勃発の危機にさらされている」とし、仮に戦争勃発(ぼっぱつ)となれば、韓国軍は完全に米軍の指揮下に置かれることになるだろうと推測、韓国は先進国として初めて指揮権を他国に預ける国になるかもしれないとした。

 「トロント・サン」が挙げた3つの選択肢のうち、1つ目は「米韓が北朝鮮に対し、懲罰としてミサイル爆撃する」というもので、この場合は北朝鮮の報復によってソウル市の3分の1が壊滅する可能性があると分析している。また、ロシアの軍事専門家は「米国は通常兵器だけでは北朝鮮に勝つことはできない」と指摘。

 2つ目の選択肢は、「何もせず、これまでどおりに北朝鮮を放任し続ける」というもので、この場合は韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領と米オバマ大統領は信用を失うだろうと指摘した。

 3つ目の選択肢は、「中国とロシアを説き伏せ、北朝鮮をコントロールする」というものだが、これを実現するには米国は政治的に大きな妥協が必要となると指摘。また、この選択肢の場合は、韓国にとって予想外の「朝鮮半島統一」が実現する可能性もあるとし、韓国は北朝鮮から大量の飢えた難民が流入することを警戒しなければならないとした。

 また、記事は日本の立場からも分析を行い、「日本にとっては、朝鮮半島は現状のままがもっとも都合がよく、統一された国がライバルとなるのはもっとも見たくないシナリオだろう」と分析した。(編集担当:畠山栄)



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