5人制審判に反対意見
元FIFAの審判ディレクターだったジョージ・カミング氏は5日、現在UEFAヨーロッパリーグで試験的に導入されている5人制審判をやめるべきだと提案した。

現在はアジアの審判制度を監視している同氏だが、ヨーロッパの審判たちはゴール脇に副審を置くことによって、弱体化を余儀なくされると考えている。
「私は反対だ。世界のサッカー界で発展するとは思えない。追加の副審をつけるということは、経費も増えるということになる。現在はエリートの大会だけがこのシステムを使っているが、(将来的に)ある特定の大会で使うようなことがあってはならない。世界中すべてで使えるルールが必要だ」

FIFAのゼップ・ブラッター会長は今後の実験的導入を支持しながらも、南アフリカW杯では5人制審判団の起用は拒否している。

カミング氏は、追加の副審を起用したことで問題も起きていることも重要視、11月に行われたフラム対ローマ戦では、追加副審のせいで主審が間違った選手を退場処分にしそうになり、フラムの選手たちに指摘されたことがあったとも明かしている。

「追加副審の存在は、主審の価値を下げている。なぜなら主審は、余計な情報の影響を受けるようになっているからだ。そして、アシスタントが増えたことで、主審の動きのパターンも変わってきている。縦にも横にも、動く距離が減っているんだ。わずかな変化と思われるかもしれないが、レフェリングという面では非常に技術的な変化が起きている」