かつてラツィオなどでプレーした元イングランド代表のポール・ガスコイン氏が、今ではホームレスとなってしまったという。マネージメント会社「プロアクティブ」が、マンチェスター・ユナイテッドFWウェイン・ルーニーとコリーン夫人に対し、430万ポンド(約6億1000万円)のコミッションが未払いだとして訴えている裁判の場で、プロサッカー選手協会のゴードン・テイラー会長が明かしたのだ。

テイラー会長によると、ガスコイン氏は協会に家を見つける助けを求めてきたそうだ。同氏はキャリアで築いた1400万ポンド(約20億円)のうち、1ポンド(約142円)も持っていないという。テイラー会長は「ガスコインは周囲の人間に利用された。彼は搾取されるスター選手の典型的な例だ。彼は本来あるべきように指導されなかった。そして今、これから自分の生活をすることすらできなくなっている。だから、彼は自分のいる場所を見つけるために、我々の助けを求めに来なければならなかったんだ」と語った。

ガスコイン氏がアルコールや心の病の問題を抱えてきたことは、すでに数年前から知られていることだった。だが、イギリス『デイリー・スター』が強調するように、これはかつてのスターがこれだけの金銭的危機にいるということを初めて知らせるニュースである。