バイエルン・ミュンヘンFWルカ・トーニは、インテルが近いうちに自らの獲得交渉をバイエルンと進めることを知っている。そして、チャンピオンズリーグ決勝トーナメント進出を決めたバイエルンも、トーニとの別れに向けて準備している。

トーニとバイエルンのルイス・ファン・ハール監督の関係が崩壊し、もはや修復の余地がないことは周知の事実だ。このことが、インテルがトーニを獲得するうえで、有利な条件を引き出す助けとなり得る。

トーニがバイエルンとの契約を解消することで、ブンデスリーガでの経験に終止符を打つ可能性は十分にある。そのため、インテルは移籍金を支払うことなく、トーニを手に入れることを夢見ることも可能だ。受け入れられる金額でビジネスをまとめられるかもしれない。

さらに、戦力面についても見逃してはいけない。インテルは1月、サミュエル・エトーがアフリカ・ネーションズカップでチームを離れるため、ジョゼ・モウリーニョ監督は攻撃陣に重要な代役を必要としている。インテルはすでに以前からラツィオFWゴラン・パンデフの獲得に動いているが、ラツィオとの契約解消問題は進展しておらず、パンデフが1月に移籍することができない恐れもある。

インテルとバイエルンは来週にも接触する可能性がある。マッシモ・モラッティ会長は3年前にもトーニの獲得に2500万ユーロ(約32億3000万円)を用意した。だが、そのときはフィオレンティーナのデッラ・ヴァッレ・オーナーが聞く耳を貸さず、翌年にトーニは1100万ユーロ(約14億2000万円)でバイエルンへ移籍している。