覚せい剤取締法違反容疑で逮捕状が出た酒井法子容疑者(38)は、「ダメ。ゼッタイ」を掲げる「麻薬・覚せい剤乱用防止センター」のイベントに出演していた。イベント主催者は「残念でならない」と肩を落としている。また、裁判員制度広報用映画「審理」でも主演をつとめていた。

「残念でならない。憤りを感じる」

   酒井容疑者は16年前の1993年に1度だけ、「麻薬・覚せい剤乱用防止センター」のイベントに参加したことがわかった。千葉県市川市で約1000人が集まったという。同センターでは「ダメ。ゼッタイ」を掲げ、麻薬や覚せい剤、大麻、シンナーの乱用をなくす普及運動を続けている。地球のイラストに目・口・手を描いたポスターが有名だ。

   イベントを主催した同センターの男性職員は、J-CASTニュースに対して、「残念でならない。憤りを感じる」として、こう話している。

「イベントの趣旨が1回でも薬物に手を出してはダメですよ。手を付けるとやめられないですよと訴えるものでした。1回の出演ではありますが、ご協力いただいた方がこうして、薬物がらみで話題になったこと自体が初めて。しかも、子どもがいるというのに。残念でなりません」

裁判員制度広報用映画はDVD5万枚配布済み

   一方、酒井容疑者は2007年6月〜2009年6月、トヨタ自動車のミニバン「ノア」のテレビCMに出演していた。7月、8月はちょうど別バージョンが放映されていたが、8月4日にはホームページ上のCM動画を取りやめている。トヨタ自動車は、「酒井さんとは現在契約が続いている。今後の対応は検討中です」と話している。

   また、頭痛薬「ノーシン」のCMには1997年以来ずっと出演していた。販売元のアラクスによると、「8月1日以降はたまたま別のCMに移行していた」と説明する。もっとも、ホームページでは酒井さんのCM動画を公開していたが、騒動を受けて、8月7日の朝から掲載を取りやめているという。なお、CM契約については9月まで続いてるとして、今後については「まだ事実関係をつかんでいないため、詳細がわかってから検討する」としている。

   そして、酒井容疑者が主演する、裁判員制度広報用映画「審理」。この映画では、裁判員に選ばれた主婦役として主演する酒井さんが、裁判員の戸惑いや審理する過程を描く。制度の理解を深める内容となっている。

   映画は2008年4月からDVD5万枚を全国の学校や図書館などに配布していたほか、最高裁判所ホームページでも動画配信も行われている。一連の騒動を受けて、最高裁判所では「事実を確認していませんので、現段階ではなんらの対応も考えていません」と話す。今後の動きを見た上で、検討するようだ。

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