フランス代表でリヨンのセンターバック、ジャン=アラン・ブームソン(29)が18日に創刊した「プラネット・リヨン」誌のインタビューで監督批判ともとれる発言を行なった。

 ブームソンは08-09年シーズンからリヨンの指揮官となったピュエル監督に選手たちがついていかなかったことを指摘している。「もしクロード・ピュエルがシーズン序盤の態度を保ったままだったら、リヨンはインタートト杯(実際は2009年より廃止)の出場権争いで終わったろう。(ピュエル監督のシステムは)堅すぎるし、型にはまりすぎ。対話も自由な発想もなかった。選手たちに意見を求めなかった」となかなか手厳しい。

 もっとも、ブームソンはピュエル監督のこうした態度が途中で変わったことを評価している。「幸いにも、その点で彼はとても謙虚だった。シーズン序盤と終盤ではまるで別の人物だったね。そうでなかったら、(チャンピオンズリーグで)バルセロナに敗れたあと、選手たちは完全に戦意を喪失していただろう」と語る。

 ブームソンは前シーズンほどに活躍できなかったリヨンのエース、カリム・ベンゼマについても話している。「彼はいいスタートを切って、メディアからほめそやされた。リヨンが“ベンゼマ依存症”だとも言われた。でも調子が落ちてきたら、彼にプレッシャーがかかりすぎた。“オレがやらなきゃいけない。変化を生み出さなくてはならない。オレはベンゼマだ。点をとるのはオレだ”という感じでね」。

 ブームソンはまた、優勝戦線の行方を決定づけたボルドー戦(第32節)で決勝ゴールを奪われた直後、ベンゼマが両腕を広げてディフェンス陣を非難するようなジェスチャーをしたことにも触れ、「そんな態度をとるな」と詰め寄ったことも明かした。

 シーズン前に長年過ごしたリヨンを去ったGKグレゴリー・クペも、具体的な名前こそ挙げなかったが、先輩の注意を聞かない若手の“増長”にストレスを感じたと語っていた(フランス・フットボール誌)。来季からは主将のジュニーニョを欠くリヨン。監督と選手の関係を良好に保ち、若手に信頼されるチームリーダーの存在がV奪回に向け何よりも求められる要素といえそうだ。