Windows7のパブリックβが登場して、早くもテストインストールをしたユーザーも多い。中にはネットブックの実働環境にインストールしたという剛の者までいるが、基本的にWindows Vistaの快適動作環境が必要で、逆にそれさえあればWindows7は快適に動く。

しかしながら、GUI面ではVistaと比べてそれほど大きく変わったわけではなく、ガジェットについても新しいWindowsユーザーは珍しいかもしれないが、これは10年前に提唱されたプッシュ技術やUNIXでおなじみのXクライアントが先駆となるものである。

Windowsユーザーもさることながら、Macユーザーも、Linuxユーザーもそろそろ飽きてきたころだと思われるので、WindowsとMacとLinuxのデスクトップのいいとこ取りをしたデスクトップカスタマイズを行ってみたので紹介したい。



Windowsのちょいダメな点は、スタートメニューが使いにくい点で、多くのユーザーは頻繁に使うアプリケーションのショートカットをデスクトップに多数置いている。これにダウンロード一時ファイルや需要ファイルのフォルダまで置いているので、とかくデスクトップが魔境になりがちだ。

これを整理するために、複数のアプリケーションランチャを使って、全体をMac風にしてみるとともに、Adobe Airで動作するガジェットを置く。これはLinuxでもMacでも同じ環境が再現できるため、移行するユーザーにとっても馴染みやすい。

また、Linuxの仮想デスクトップやMacOSXのSPACESでお馴染みの、複数のデスクトップが使える仮想デスクトップツールを導入する。

Windows7では、タスクバーにランチャの機能を持たせてあるため、サードパーティのランチャーソフト2つを加えて、3つのランチャーにアプリケーションを割り当てる。

使ったツールは次のとおりである。


1 ObjectDock
Mac風のドック型ランチャーである。アイコンの挙動までMacOSXそっくりである。筆者はiTunesやFireFoxなど最も頻繁に使うアプリケーションをここに割り当ててみた。このツールはMacと同様にデスクトップ下部に常駐する。

2 Circle Dock
Circle Dockは中心にWindowsアイコンを配置し、その周囲にアプリケーションを配置するというランチャーソフトウェアだ。非常にたくさんのアプリケーションを登録できるので、筆者は音源やDVDを処理する小物アプリを割り当てた。Circle Dockの実行ファイルをObject Dockに割り当てて、使うときにだけ呼び出す。





3 Adobe Airガジェット
デスクトップiPhone(時計代わり)とmixi checker(mixi更新チェック)をインストールしてみた。これは好みなので、好きなものをインストールすればよいだろう。

4 Virtual Desktop
仮想デスクトップを実現するツールだ。LinuxとMacでは同様の機能が実装されているので、三者均衡を図った。

5 タスクバー
ここには、コントロールパネルやコマンドプロンプトなどシステム管理用アプリケーションを格納してみた。

かくして、冒頭の画像のような、MacのようなWindowsのようなGUIが出来上がった。これにAeroによる効果を加えれば、非常に魅力的なデスクトップになる

「Linuxのいいとこ取りが無いぞ」というご指摘があるかもしれないが、極力オープンソースソフトウェアを使ったところが「思想的に」いいとこ取りのつもりである。
FireFoxやOpenOffice.orgはもちろんのこと、Virtual DesktopやCircle Dockもオープンソースである。

デスクトップデザインなどどうでもよいとばかりに、「背景画像なし」「スクリーンセーバーはブラックアウト」という、シンプルイズベストな人もいるが、多くのユーザーはデスクトップデザインを変えることによって新鮮味が増し、単調になりがちな作業も、楽しくなるであろう。雰囲気というのは思いのほか大事なのである。
(編集部:真田裕一)

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