ACミラン、ユベントスそしてASローマなどの優勝候補が開幕ダッシュに失敗し低迷する一方で、ラツィオ、ウディネーゼなどの中堅が快進撃を続けている今季のセリエA。第6節を終えて勝ち点「13」でインテルと並びラツィオとウディネーゼが首位に立っている。FAO(国際連合食糧農業機関)主催の慈善試合に出場したイタリアカルチョ界の英雄ロベルト・バッジョ氏が今季の現状について語った。

「例年のことだが、今季もまた非常に厳しいシーズンとなることが予想される。また順位表の上位につけているチームには驚きも多い。テクニック面での成長がチーム躍進へとつながっているのだろう。ワルテル・ゼンガ(カターニャ監督)はしっかりと手腕を発揮しており、ウディネーゼも好調だ。どのチームがスクデット(セリエA優勝)を飾るかは分からないが、最終的には名門が抜け出てくるだろう」とバッジョ氏。

また、復帰が遅れているASローマの主将フランチェスコ・トッティについては「手術を受けた選手が100%まで回復することは容易ではない。完全復活には十分な時間が必要であり、残念ながら年齢も大きく影響してしまう」と言及。

最後に好調ラツィオの原動力となっている新加入のアルゼンチン人FWマウロ・サラテについては「非常にクオリティの高い選手だ。ベレス時代も素晴らしいパフォーマンスを披露しており、当時から注目を集めていた。彼の才能は驚異的であり、イタリアで最高のスタートを切った。現在の活躍は将来につながる」とその能力に太鼓判を押した。