洋の東西を問わない学校の先生への不満。えてして保護者や子供たちの声に限ったことではなく、先生たちにとっても困ったチャンな同僚であることが多いものだ。全米教職員労働組合のひとつであるティーチャーズ・ユニオン・ファクトという組織が、頭の痛い問題である公立学校に所属する質の低い教師の存在を排除するため、ついに暴挙ともいえる手段に出た。

このティーチャーズ・ユニオン・ファクトという団体は、全米を対象とした教職員労働組合のひとつであり、教師の労働条件や教育能力の向上に努める立場にある。毎日のように保護者、そして同僚教師から寄せられる質の低い教師に対する厳しい声には常に頭を痛めてきた。

とうとうこの団体がそうした教師たちを退職に追い込もうと、生徒や保護者に協力してもらうある手段に出た。サイト上に投票ページを設け、「あなたにとってのもっともダメな教師を教えて下さい。この全米コンテストで見事ワースト10に入ると、退職勧告としてその教師に1万ドルを払います。」というもの。この企画の周知徹底を図るため、ニューヨーク・タイムズ紙やUSAトゥディ、テレビCMなどに100万ドルで広告を出すという力の入れよう。途中経過などが発表された時点で、名前が出た教師が職場を追われることは必至と思われる。

ただしアメリカの公立学校の先生は大変薄給であり、長い休暇期間には別の仕事をしている人も多いのが現状。一方日本の公立学校教師の職は福利厚生も充実し、公務員の中でも警察官と並ぶ高給取りである。対岸の火事と鼻で笑えるのも今のうちだけかも知れない。
 http://www.teachersunionexposed.com/worst_nominate.cfm

(編集部 Joy横手)