アジア王者を決めるアジアチャンピオンズリーグ決勝の第1戦が7日、イスファハン(イラン)で行われた。アウェーの厳しい環境の中、浦和レッズは前半終了間際、ポンテの先制ゴールでリードを奪う。後半開始直後に失点を喫するも、相手の猛攻をしのぎきり1対1の引き分けに終わった。

 チームの精神的支柱である山田暢久、さらに闘莉王と主力二人を負傷で欠く浦和。オジェック監督はユーティリティな阿部勇樹を右のウイングバックに置き、最終ラインにネネ、堀之内聖を起用させた。

 前半開始早々からその急造最終ラインが大忙し。セパハンの手数をかけない素早い攻撃に手を焼いた。それでもGK都築龍太を中心に高い集中力を保ち、ゴールを譲らせなかった。すると、劣悪なピッチに浦和の選手も慣れてきたのか、ボールが回るようになる。25分すぎにはこの日、ACL絶好調の田中達也を抑え、先発として出場した永井雄一郎がポストを叩く鋭いミドルシュートを放った。

 そして前半終了間際、浦和にとって貴重なアウェーゴールが生まれる。ゴール前25メートル付近で横パスを受けたポンテが強烈なシュート。無回転のボールはGKを逃げるように曲がり落ち、ゴールへと吸い込まれた。

 しかし後半の立ち上がり、浦和の一瞬の隙をついてセパハンが試合を振り出しに戻す。カリミが一度はGK都築に弾かれるも、再度押し込んで同点とした。これで勢いにのったセパハンは猛攻を仕掛ける。その後、幾度となく浦和ゴールに襲い掛かる。決定的な場面を与えながら浦和もゴールラインだけは割らせず試合終了。

 負けてもおかしくなかった試合内容だったことを踏まえれば、アウェーで貴重な得点をあげたのは非常に大きい。ホームの埼玉スタジアムで勝利もしくは0−0の引き分けなら浦和の優勝が決まる。貴重なアウェーゴールにより優位に試合を進めることができそうだ。第2戦は来週14日に行われる。

<浦和レッズ>
GK 都築龍太
DF 坪井慶介、ネネ、堀之内聖
MF 阿部勇樹、鈴木啓太、長谷部誠、平川忠亮、ポンテ
FW 永井雄一郎→(後半27分 田中達也)、ワシントン