ゾイドに魅せられたエンジニア
人型ロボットがはやった時代、それとは一線を画す二足歩行ではない恐竜や動物の型をしたおもちゃが作られた。簡単にできて、しかもリアルに動く。その独特の楽しさをもったゾイドに惹かれたエンジニアを追ってみたい。

座談会テーマ:ゾイドはエンジニアにどのような影響を与えたか?
今回の座談会では、ゾイドを愛し続けてやまないエンジニアおふたりに来ていただき、そのゾイドにかけた日々と愛を語っていただいた

■ゾイドとは?
タカラトミーが発売している恐竜や動物型のメカ生体おもちゃシリーズ。接着剤が不要で、組むのが簡単。またほかのゾイドと部品を交換し、自分のオリジナルゾイドを作ることなどもできる。さらに、ゼンマイやモーターなどで動かすことができ、恐竜や動物の動きを精巧に再現している。ゾイドのシリーズには背景となるストーリーがあるものもあり、それを元にアニメやマンガ、ゲームやカードが作られ、現在ではオンラインゲームも展開している。

Q:まずはゾイドとの出会いについて教えてください。
平野: 小学2年生くらいのころに、弟が毎週ゾイドを買ってもらっていたんです。ゾイドが動いているのを見て、目も光るし、かわいいなと思ったのがゾイドを好きになったきっかけですね。中型から大型のモーターで動く(※1)のが多かったです。デスザウラー(※2)とかみんな各種3体はありましたね。個人的にはコマンドウルフ(※3)が一番のお気に入りだったんですけど、動きの面ではアイアンコング(※4)とかも好きでしたね。

納谷: 同じく小学2、3年くらいです。祖父母のところに行くと、おもちゃを買ってくれて、最初はレゴを買ってもらっていたのですが、ゴジュラスを見て、ゾイドを買ってもらうようになりました。恐竜図鑑とか好きで、国立科学博物館で写生をするような子だったので。それにさらにメカっぽい外観がついて、印象に残ったのかもしれないです。そんなに頻繁にではないですが、ゼンマイで動く小型の物(※5)を買っていましたね。大型や超大型のものは高価でしたので、なかなか買ってもらえなかったです。

平野: 小学4、5年になったら自分でゾイドを買うようになりました。弟とかに持ち出されるのがイヤだったので、ハムスター用の首輪を買ってきてつけて、それをベッドにつないでおきましたね(笑)。一緒に寝たりもしましたが、子供なんで、朝になると寝相が悪くて崩しちゃったりしていて、泣きながら組み直したりして……。小さくて軽いのでパーツとかすぐに欠けるんです。戦わせているうちに外れちゃったりとか。

納谷: 自分が持っていたのはゼンマイ中心で、シールドライガー(※6)とかサラマンダー(※7)、サーベルタイガー(※8)などを持っていました。中でも印象に残っているゾイドはグスタフ(※9)で、輸送用という設定がリアルでとても惹かれましたね。
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中型から大型のモーターで動く(※1)
組み立てキット時代のゾイドは動いた。電動モーターで動くものは中型、大型、超大型がある。モーターによって歩くだけでなく、ドリルが回ったり、目が光ったり、さまざまなギミックが組み込まれている。弾が撃てるものもある。

デスザウラー(※2)
帝国が最終兵器として開発した恐竜型ゾイド。帝国で最大の超大型ゾイドで、たった一機で共和国のゾイドをなぎ倒し、共和国に首都を放棄させた。軍事バランスを崩すほどのゾイドで、レーザービーム砲やミサイルランチャー、電磁クロウ、荷電粒子砲などの武器を満載している。

コマンドウルフ(※3)
1986年に発売されたオオカミ型ゾイド。高速戦闘用の中型ゾイドで、共和国が開発。総合的なバランスがよく、その後もたくさんの改良型が生まれた、パワーゼンマイゾイドで、コックピットが独特である。

アイアンコング(※4)
1985年に発売されたゴリラ型ゾイド。大型ゾイドで、目のライトが点滅し、鳴き声を出す。帝国がゴジュラスに対抗するために作った。格闘戦に高い機動力を誇るゾイドだが、ゴジュラスに先制攻撃を仕掛けるために長距離用兵器も武装している。
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Q:趣味嗜好や遊び方についてお聞かせください。
平野: 獣、猛獣型が好きですね。元の系統の想像がつきますので。動かしたりして、人形代わりに楽しめました。

納谷: まず目を惹かれるのは恐竜です。でも実際は目新しいものに惹かれましたね。先ほどのグスタフ、ウオディック(※10)とか。ウオディックは恐竜型とかではなく、その名のとおり、魚型のゾイドなんです。

平野: 遊び方は普通に作って楽しんだり、数が多かったので一直線に並べて、どれが一番速いか競わせたり。円の中でゾイドを戦わせて、円から出たら負けとか。BB弾が撃てるのでそれで戦ったり。あとは塗装を変えたりですね。塗装は装甲を塗ったりとか。オプションよりは動かして楽しむほうでした。

納谷: あとは中に人が入るので、それを変えたりしました。ゾイドは基本色が地味だから、やはり塗り替えましたね。箱の裏に塗装例があったので、それを見ながら塗ったり。あとは同じくゾイドに相撲をさせて、倒れにくくするためにプラ板で補強をしたり、友達とゾイドを持ち寄って改造して遊んだりしました。強くするために手を長くしたり。そういう改造もかっこよければ残すのですが、素材が竹串だったので、戦いの後は外しました(笑)。
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ゼンマイで動く小型の物(※5)
小型、中型で動くゼンマイ式のゾイドがある。モーターのものほどギミックは多くないが、歩行などができ、小型のものは安価であったため、ゼンマイのものも人気があった。「動くからゾイドなんだ」と組み立てキットを愛するゾイドファンは多い。

シールドライガー(※6)
共和国初の高速戦闘ゾイド。サーベルタイガーを母体としているため、機体構造も似ている。背中にビーム砲を、両サイドにミサイルポッドを収納。敵のビームを弾き返すシールドのあるたてがみ部分も展開するようなギミックがついている。

サラマンダー(※7)
共和国が開発した翼竜型戦闘爆撃機ゾイド。低空でも高い高度でも何なく進む機動性を誇る。大型でほかのゾイドを空輸でき、空戦能力、爆撃能力にも優れている。足を前進させながら、翼を羽ばたかせ、くちばしも動き、同時に尾を左右に、首を上下に振るギミックがある。

サーベルタイガー(※8)
帝国が開発した虎型ゾイド。高速戦闘用の白兵戦向きのゾイドで、帝国が最初にこのゾイドを戦場に出したときは、共和国にはなすすべがなかった。すべての高速ゾイドの基本となったゾイド。
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Q:ゾイドならではの魅力とは何でしょう?
平野: プラモデルを少しやってみたのですが、接着剤の扱いが面倒くさいなと。ゾイドはポリキャップ(※11)で作るから接着剤がいらなかったので。

納谷: 当時のプラモデルはそれほどクオリティが高くなかったですし、色も自分で塗らないといけなくて、大変でしたからね。色をたくさんそろえないといけないからお金もかかるし……。当時は組み立てれば箱のとおり作れるというのが、ゾイドしかなかったですね。

平野: 兵器っぽい色がよかったんですよね。それなのに、最近は妙に派手な色になっちゃったり、クリアパーツとかメッキパーツとか多用されて、ちょっとゾイドの魅力が薄れてきてますけど……。

納谷: ゾイドは「本当に動く関節」(※12)によってリアル感があって、想像をかきたてられました。特に中型はモーターが回るものや、パーツの組み合わせで歩いたり、羽が動くとか、とにかくいろんな動きに変わるのが面白かった。

納谷: ゾイドは動くから面白かったんですよね。ウルトラザウルス(※13)とかペット的でよかったんですけどね。歩くときに首が上下して、尻尾が左右に動いて。友達の家で見て惚れ込んですぐに買っちゃいましたよ。マッドサンダー(※14)はトリケラトプス型(※15)をしているんですが、角がドリルになっていて回るんですよ。

平野: 元になっている動物の動きを想像できるからいいんですよね。ウオディックは実際に水に浮くんですよ。そして両サイドの背びれや尾びれを動かして泳ぐんです。だから思わず一緒にお風呂に入ったりしましたね(笑)。
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グスタフ(※9)
昆虫型の輸送用ゾイド。装甲が分厚く、地形を選ばずに走れるため、輸送専用のゾイドとなった。傷ついた味方の回収や補給にも活躍。共和国・帝国ともに採用したが、戦闘力は低いため、犠牲が多かったようだ。

ウオディック(※10)
帝国が開発した魚型ゾイド。帝国が中央大陸に帰還するための強襲戦闘用に作られた海戦用ゾイドで、水中戦においては最強を誇った。水陸両用ではあるが、上陸できるという程度で地上戦には向かないようだ。座談会にあるとおり、実際のキットも泳ぐ。

ポリキャップ(※11)
ゾイドの部品は塗装済みで、ポリキャップというものが採用されており、接着剤を使わずに簡単にはめて組み立てることができた。きれいに仕上げたい人はニッパーを使って切り離し、切断面を磨いていたようだが、ただ外してくっつけてもちゃんと箱にあるような姿になった。

「本当に動く関節」(※12)
ゾイドの関節は動く。歩くギミックがついているため、歩行がきちんとできるような間接になっていて、さらにほかの部分も動くようになっていた。ゾイドについている武器なども出し入れできたり、細かい作りがされていた。

ウルトラザウルス(※13)
共和国が開発した恐竜型の超大型ゾイド。共和国の旗艦となるゾイドで、搭乗要員が8人は必要であり、移動基地ともいえるものであった。普段は水上におり、水上戦も得意。レーダーや通信などの機能も兼ね備え、攻撃兵器としてもウルトラキャノンと呼ばれる高速キャノン砲など圧倒的な火力とパワーを誇った。
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Q:ゾイドの世界観やアニメ・ゲームなどについてはいかかでしょうか?
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