欧州チャンピオンズリーグ(CL)は25日、準決勝第1戦が行われホームのチェルシーが前半にMFジョー・コールが奪った1点を守りきり、リバプールを1−0で降した。

 イングランド対決となった今カード。お互いを知りつくしているだけに、やりやすさ、やりにくさが同居した一戦となった。CLでは3年連続で対戦。リーグ戦の相性のよさとは異なりチェルシーは、リバプール相手にまだ1点も取れていなかった。そんな事も頭にあったのだろう、カウンターを警戒するあまりロングボールに終始した。

 それでもチャンスまで結び付けられるのは、ドログバの存在が大きい。持ち前の身体能力を武器にチャンスを演出。リバプールDFキャラガー、アッガーは対応に苦しんだ。そして前半29分、やはりこの男が得点に絡んだ。ショートパスを繋ぐリバプールの一瞬の隙をつきカウンター。ボールを受けたドログバは競り合うアッガーを振り切り、バラックの負傷で先発に抜擢されたMFジョー・コールにクロスを上げる。これを滑りながら流し込み、チェルシーが先制点を上げた。

 後半に入り、開始早々にFWベラミーを変えクラウチを投入。スピードより高さを意識して試合を進めた。しかし、チェルシーはFWのドログバまで守備に戻り必死に食い止める。ベニテス監督もMFペナント投入など、試行錯誤するも結局、決定的なチャンスは生まれずタイムアップ。チェルシーが自分達のサッカーを貫き"計算どおり"の勝利を収めた。

 第2戦は5月2日、リバプールのホーム、アンフィールドで行われる。「ドログバ劇場」となったスタンフォード・ブリッジの再現なるのか。それともリバプールが絶対的な強さを誇るホームで奇跡を起こすのか、第2戦は注目の一戦になる。