日本代表は5日にトリニダード・トバゴ戦、9日にエルサルバドル戦に臨みます。僕はこの2試合は今後に向けて非常に貴重な機会ではないかと思っています。

この2試合とコパアメリカが終わると、いよいよ秋からはワールドカップ予選が始まります。1次予選をシードされた日本は2次予選からの登場となりますが、ワールドカップ出場国数が前回同様32カ国となったため、また厳しい予選になることは間違いないでしょう。

1月のアジアカップで日本は決勝でUAEに敗れました。そのときに日本の戦術のバリエーションの少なさと、選手層の薄さが明らかになりました。この問題が解決されないと、ワールドカップ予選や、ワールドカップでの日本の躍進はないのではないかと思っています。

となると、今のうちにこれまでまだ試していない3バックや、新しい選手、そして選手の組み合わせなどに手を着けるべきではないでしょうか。今回の親善試合、そしてワールドカップ2次予選などで試行錯誤し、ワールドカップ最終予選ではある程度選手を絞り込んでチームの完成度を高め臨むのが理想ではないかと思っています。

そのテストの最初のステップがこの親善試合2試合でしょう。もちろん2試合とも勝つのが前提ですが、森保一監督にはいろいろ新しいことにチャレンジしてほしいと思っています。

選手の面で言うと、久保建英への注目度の高まりが目につきます。確かに久保はいい選手ですが、今はまだ彼1人で全てを変えられるというレベルではありません。日本代表に入って、これからどうチームが彼を生かしていくかというスタート地点に立っただけだとも言えます。

久保に全ての期待を寄せるというのは、まだ酷というものでしょう。もちろん将来的にはそのように育ってほしいと思いますが、まずは静観しておくのが必要ではないでしょうか。