東京ディズニーシー「Tip-Topイースター」 ©Disney

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東京ディズニーシーでは、2019年4月4日(木)から6月2日(日)まで、スペシャルイベント「ディズニー・イースター」が開催されています。

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このイベントの目玉とも言えるのが、ハーバーショー「Tip-Topイースター」です。

実はこのショー、パークに通っているファンの間では、賛否両論に分かれているのです。

今回はどうして評価が分かれているのか、3つの理由をもとに考えていきたいと思います。

1. 東京ディズニーランドのカーボンコピー

1983年開園の東京ディズニーランドは、小さな子でも楽しめるアトラクションやショー、パレードが充実しています。

それに対して、2001年開園の東京ディズニーシーは、激しい動きのあるアトラクションや、ストーリー性の深いショーが公演されるなど、大人向けの要素が強くなっています。

これは、東京ディズニーシーが、東京ディズニーランドのカーボンコピー(丸写し)にならないように、差別化を図ったためです。

単に東京ディズニーランドと似たような施設をつくっても、すぐに飽きられてしまいますからね。

しかし、「Tip-Topイースター」は、まるで東京ディズニーランドのパレードで行われているような、子ども向けの構成となっています。

そのため「このショーをハーバーでやる意味はあるのか」「ランドとの違いが分からない」という、批判的な意見が上がっているのです。

2.「南ヨーロッパの港町」という世界観

「Tip-Topイースター」が公演されているのは、メディテレーニアンハーバーというエリアです。

ここは、20世紀初頭の地中海に面した、南ヨーロッパの古き良き港町をイメージしています。

美しい風景の漁村「ポルト・パラディーゾ」は、イタリアに実在する街並みが忠実に再現されているのです。

これまで行われてきたハーバーショーは、そんなエリアの世界観を壊さないような構成になっていました。

しかし、「Tip-Topイースター」は、うさピヨと呼ばれる、巨大なヒヨコのキャラクターが多数登場します。

実際にある風景と、ファンタジー色が強い「うさピヨ」の登場に、違和感を感じる人も多いのではないでしょうか。

3. ストーリーよりもキャラクター重視の演出

これまでのハーバーショーでは、ストーリー性が重視されてきました。

2015年・2017年・2018年に公演された「ファッショナブル・イースター」では、東京ディズニーシーに住むデザイナーたちがメインキャストを務めるなど、パークの世界観を大切にする構成となっていました。

しかし、「Tip-Topイースター」は、うさピヨのかわいさが目立つだけで、ショーを通してどんなストーリーを伝えたいのか、まったく分かりません。

先ほどの「東京ディズニーランドのカーボンコピー」とも関係しますが、単純思考で楽しめる構成になっているのです。

そのため、これまで大人向けのストーリー設定に慣れていたファンからは「幼稚」「よく分からない」という反応が聞こえてくるのです。

オリエンタルランドが「うさピヨ」に込めた狙いとは?

ファンの間で評価が真っ二つに分かれている、ハーバーショー「Tip-Topイースター」。

子ども向けの要素が強い内容からは、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの、ある狙いが透けて見えるのです。

それは、これまで「大人向け」のイメージが強かった東京ディズニーシーにも、ファミリー層をもっと呼びたいのではないか、というものです。

東京ディズニーシーは開園当時と比べると、小さな子やお年寄りでも楽しめるアトラクションが増えています。

小さな子がパークで楽しい思い出をつくれば、大人になって、今度は自分の子どもたちを連れてきてくれます。

女の子であれば、友人同士の「お泊まりディズニー」や、結婚式などの婚礼プログラムにつながる可能性もあります。

将来顧客を育てるという意味で、ファミリー層の集客は非常に重要なのです。

東京ディズニーランドだけではなく、東京ディズニーシーを訪れるゲストが増えれば、それだけ客層が広がり、混雑緩和も期待できるはずです。

判断は実際に見てから!

ハーバーショー「Tip-Topイースター」は、2019年4月4日(木)から6月2日(日)まで公演されています。

1日3回公演となっていますが、1回目は全エリアで抽選は行われません。

2回目・3回目公演では、一部エリアで鑑賞できるのは、当選者のみとなります。

詳しくは東京ディズニーリゾートの公式ウェブサイトをご確認ください。

ぜひ、賛否両論に分かれている「Tip-Topイースター」を、実際にその目で判断してくださいね。