ドラマ「新しい王様」は、TBSで2019年1月8日〜1月11日、1月14日〜17日に30分×全8話で変則的に放送された深夜ドラマ。現在はParaviで続編の「新しい王様 Season2」が第5話まで配信されているが(毎週木曜に次話配信)、いよいよ本日深夜25時58分から、TBSにて地上波放送される。


「カネの力」や「所有する」ことではない新しい価値を見つけようとする自由人・アキバ(藤原竜也)と、カネ・モノ・女への欲望を追及する投資家・越中(香川照之)の駆け引きは見応え十分。シリアスでありながらも、重く苦しい雰囲気は一切漂わない。カネの仕組みなどをうまくセリフの中に織り交ぜながら、時に社会にグサッと切り込み、時に気づきをもたらし、そして幸せとは何かを考えさせる。それでいてコミカルにポンポン進む30分はあっという間で、続きが気になって仕方なくなるのだ。

「会社を上場させて美女とシャンパンが飲みたい」という駆け出し社長・コウシロウを演じる杉野遥亮と、冒頭からミニスカナース姿でビルの4階から飛びおり衝撃を与えたエイリを演じる武田玲奈は、このドラマを身近にさせてくれる存在だ。コウシロウはアキバに考えの甘さを指摘されたり、「自分だけの付加価値をつけろ」と叱咤されたりしながら、少しずつ夢へ近づいていく。そして、カネや世の中のことなどに無知なエイリからは、とにかく純粋でドキッとさせられる問いが投げかけられる。

その他、夏菜、泉里香、芦名星、真魚、高橋メアリージュン、野波麻帆、相島一之、山中崇、中丸新将、鶴見辰吾、小関裕太、MEGUMI、モロ師岡、石黒賢、八嶋智人など深夜枠とは思えない面々が一堂に会し、しかもそれぞれが見事にハマっていて、どの場面を切り取っても楽しんで見ることができる。

深夜の放送、しかも途中からは動画配信ということもあってか、大々的に話題になっているわけではないが、「1月期で1番面白い。」「最初からおもしろすぎる」「テンポ感、言葉のチョイス、俳優さんたちの細かな演技。全てに納得のいく、見てて気持ちの良いドラマ」「もっと沢山の人にこのドラマを見てもらいたい」と、実はファンの多いこのドラマ。シーズン1終了後、「シーズン2も地上波でやってほしい」との声が多く寄せられ、地上波放送が決定した。

この地上波放送決定のニュースが流れると、SNS上では「これは朗報」「地上波放送してくれるのは嬉しすぎる」「早く続き見たかったので楽しみ」などとコメントが相次いだ。また、キャストたちも自身のツイッターなどで、地上波放送決定を喜ぶコメントを多数投稿している。

Season1では、テレビ局買収に向け、アキバ(藤原竜也)と越中(香川照之)が決意を固め、いよいよここからがスタートとも言える。Season2の地上波放送は、Paraviで配信された内容に監督自ら手を加えたオンエア版ということなので、その違いにも注目しながらSeason2を楽んでほしい。

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