改善点や反省点を口にした堂安。次戦のパフォーマンスに注目したい。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 アジアカップの決勝トーナメント1回戦、サウジアラビアと対戦した森保ジャパンは1-0で勝利しながらも、多くの時間で相手に主導権を握られる厳しい戦いを強いられた。

 この日の日本のボール支配率は23.7%と、極端に落ち込んだ。しかし、右MFとしてスタメン出場を果たし、後半途中からはトップ下に入ってプレーした堂安律は、「予想以上の守備量だった」と振り返りながらも、「勝ち切ることができたっていうのはポジティブに考えています」と語る。

「(ボールを相手にキープされたことについて)ある程度ミーティングでもそういう話をしてましたけど、もう少し僕たちが持つ時間が多くてもよかったと思います。ただ日本がこういう勝ち方もできるっていうのを示すにはホントに良かったと思っています」
 

 ただし、攻撃陣のひとりとしては、やはり納得がいっていない部分も多いようだ。その証拠に、若きドリブラーは取材に応じる中で、みずからが考える「改善点」「反省点」を繰り返し述べていた。

「うーん、ペナルティーエリアに入られて怖かったシーンがあったかって言ったら、ホントにラストの何分かでしたし、そういう意味ではホントに守備は良かったと思ってます。攻撃はぜんぜん、もっと改善する必要があると思いますけど。

 逆サイドで崩して、ボールを奪った瞬間に何本もスプリントしたんですけど、なかなか正直…今日の試合はぜんぜん(前線の)4枚が噛み合うことはなかったですね。

 ホントにもう少し(ボールを)キープできたらなとは思ってますし、僕がトップ下に入った時も、もう少しタメを作れてあげられたらなっていう感触はありました。

 ボールを奪った瞬間にチャンスっていうのは感じてたんで、やっぱ前線4枚の選手はみんなゴールに向かってましたし、そういう意味で後ろの選手と前の選手の考え方が違った部分はありました」

 また、対戦相手のサウジアラビアについて、「やっぱいいチームでした」とその印象を語った堂安は、中2日で実施されるベトナム戦に向けての意気込みを聞かれると、ここでも「改善」というワードを口にした。

「やっぱり、もう少し僕たちがやろうとしているサッカーをしなければいけないとは思っていますし、今日の結果に満足することなく、しっかり改善していきたいと思っています」

 はたして、向上心の塊のような堂安と、彼に率いられた日本の攻撃陣は、次戦以降どのようなパフォーマンスを披露するのか。「成長しながら7戦を戦う」と宣言していた森保ジャパンに、なんらかの「成長の跡」が観られるかもしれないベトナム戦は、日本時間1月24日22時にキックオフとなる。

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