ドルトムントMF香川について、ドイツメディアは厳しい見方を示している【写真:Getty Images】

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独メディアが今冬の退団候補選手の一人に選出 「技術に長けたMFだが…」

 ドルトムントに所属するMF香川真司について、このところドイツメディアは厳しい見方を示している。

 「sport.de」は「ルシアン・ファブレ監督下での敗者」に香川を挙げ、サッカー専門誌「キッカー」は「唯一の解決策は移籍か」と報道。地元紙「レヴィア・シュポルト」も「ベンチが定位置」と伝えている。

こうしたなか「SPORT BUZZER」も、「今冬にBVB(ドルトムントの略称)を退団するかもしれない選手」の一人に香川を挙げ、同選手の苦境ぶりを綴っている。

 同メディアはファブレ監督の下でチャンスのない選手として、香川のほか、MFセバスティアン・ローデ、DFジェレミー・トリアン、FWアレクサンダー・イサクをピックアップ。香川については「日本代表選手のシンジ・カガワは、BVBにおいて今季ブンデスリーガでわずか2試合にしか出場していない。技術に長けたMFだが、(ドイツ代表FWマルコ・)ロイス、(イングランド代表MFジェイドン・)サンチョ、(MFマリオ・)ゲッツェ、(スペイン代表FWパコ・)アルカセルという強力な攻撃陣に割って入ることができていない」と苦しい現状を指摘した。

 一方で同メディアは「出場機会が不足しているにもかかわらず、彼がサッカーを忘れていないことは、BVB2軍で戦ったレギオナルリーガ(4部)の試合で示している。5-0で勝利したロート=ヴァイス・エッセンの試合で、彼はすべてのゴールをアシストしている」と述べ、香川から試合勘は失われていないと示唆した。

 ドルトムントは現地時間16日にシュポルトフロインデ・ロッテ(3部)とテストマッチを行い、3-2で白星を飾っている。香川はこの試合でアルカセル、イサク、トリアンのゴールをそれぞれお膳立て。フル出場で3アシストをマークし、実力を見せつけた。

現行契約は2020年までだが、他クラブのほうが「出場時間が保証される」

 それだけに「SPORT BUZZER」も、「29歳カガワの契約は2020年までとなっているが、それよりも早めに契約解除したほうが、もっと多くの出場時間が保証されるだろう」とし、他クラブへ移籍したほうが出場機会を増やすことができると記し、冬の移籍市場での退団を予想している。

 足首の怪我もあったため、今季はここまでブンデスリーガ2試合、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)1試合、DFBポカール1試合と、トップチームでは公式戦合計4試合の出場にとどまっている香川。フル出場したことは一度もなく、ファブレ監督の下、定位置を確保できていない。このままドルトムントで、ポジション争いのヒエラルキーを崩すことを目指すのか、それとも退団という道を選ぶのか――。背番号23の決断に注目が集まっている。(Football ZONE web編集部)