いよいよクライマックスを迎えた第1回のUEFAネーションズ・リーグ。11月15日(現地時間)から再開される戦いにおいて、各グループの順位が決する。
 
 4つのリーグ(A〜B)の中で4つずつのグループが形成され、それぞれがホーム&アウェーでの総当たりリーグ戦を行ない、トップリーグであるAの各グループ首位国は来年6月開催の決勝トーナメントに進み、B〜Dの各グループ首位国は上のリーグへ昇格、逆にA〜Cの各グループ最下位国は下のリーグへ降格する(※)。
 
 現時点で決勝トーナメント進出を決めた国は存在しないが、リーグB以下では、グループ1のウクライナがチェコ、スロバキアを抑えて首位が決まった。またリーグDのグループ1でも、ジョージアが残り2節で2位カザフスタンに勝点7差をつけ、昇格を果たしている。

 一方、リーグAグループ2ではアイスランド、3ではポーランドの最下位(降格)が確定した。
 
 さて、ここではリーグAを中心にここまでの順位、そして今月のカードを確認しておこう。
 
 まず、ドイツの首位が消滅したグループ1では、16日にオランダとフランスが対戦。前回対戦では2-1で世界王者が勝っているが、オランダは先月、ドイツを3-0で下すなど実力を示しており、ロッテルダムの戦いは非常に拮抗したものとなりそうだ。もしオランダが勝てば、順位決定は19日の最終戦、ドイツ対オランダに持ち越される。
 
◇グループ1
順位
1位 フランス 3試合 勝点7
2位 オランダ 2試合 勝点3
3位 ドイツ 3試合 勝点1
残り試合
11月16日 オランダ対フランス
11月19日 ドイツ対オランダ
 
 グループBでは、消化試合数が最も少ない(つまり残り試合は最も多い)ベルギーが首位と、優位な状況に立っている。しかし、18日の最終戦はスイスとのアウェーマッチ。敗れれば、勝点9で並ぶ可能性もあり、この場合は当該チーム同士の成績比較となるため、まだ安心はできない。
 
◇グループ2
順位
1位 ベルギー 2試合 勝点6
2位 スイス 3試合 勝点6
3位 アイスランド 3試合 勝点0
残り試合
11月15日 ベルギー対アイスランド
11月18日 スイス対ベルギー
 
 グループ3も、2試合を残すポルトガルが首位に立っており、こちらは17日のイタリア戦で引き分け以上であれば次ラウンドへの進出が決まる。逆に負けると、20日のポーランド戦は非常にスリリングなものとなる。なお、エースのクリスチアーノ・ロナウドは今回も招集されていない。
 
◇グループ3
順位
1位 ポルトガル 2試合 勝点6
2位 イタリア 3試合 勝点4
3位 ポーランド 3試合 勝点1
残り試合
11月17日 イタリア対ポルトガル
11月20日 ポルトガル対ポーランド
 
 最後にグループAでは、スペインが王手をかけており、15日に前回対戦で6-0の大勝を飾ったクロアチアに再び勝てば、首位が確定する。引き分け以下の場合は、全ての国に勝ち抜けの可能性が生まれる(スペインの最下位はない)。
 
◇グループ4
順位
1位 スペイン 3試合 勝点6
2位 イングランド 3試合 勝点4
3位 クロアチア 2試合 勝点1
残り試合
11月15日 クロアチア対スペイン
11月18日 イングランド対クロアチア
 
 リーグBの状況については、前述の通りグループ1はウクライナが昇格を決定。グループ2ではロシアが勝点7で首位に立つも、トルコが勝点3で2位、そして勝点1で最下位のスウェーデンが他より残り試合が1つ多いという複雑な状況にある。
 
 グループ3では、2位オーストリアに勝点6差をつけているボスニア・ヘルツェゴビナが15日の直接対決で勝点1以上を奪えば勝ち抜け。最後にグループ4は、ウェールズが首位だが、2位デンマークとの勝点差は2。さらにデンマークが2試合を残しているため、ウェールズは最終戦となる16日の直接対決に勝って決着をつけたいところだ。
 
 
※=リーグCはグループ1のみ3チームで形成され、あとの3グループは4チームという変則の構成のため、グループ2〜4の最下位は無条件で降格となるが、残り1つは、グループ1の最下位とグループ2〜4の各3位の4チームのなかで最も成績の悪いチームとなる(グループ2〜4の各3位は最下位との対戦成績を除外)。