モンペリエ戦で今シーズンのリーグ・アン初先発を飾ったバロテッリだったが、そのパフォーマンスは低調なものに終始した。 (C) Getty Images

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 ニース所属の“お騒がせ男”ことイタリア代表FWのマリオ・バロテッリは、やはりベストコンディションではないようだ。

 今夏の移籍市場であらゆる噂が浮上するなか、ニース残留を決めたバロテッリ。しかし、開幕からいまだ2試合しかプレーしておらず、期待とは裏腹に低調なスタートを切っている。その原因としてフランス・メディアを中心に指摘されているのが、大幅なウエイトオーバーだ。

 フランス全国紙『L’Equipe』が報じたところによれば、ニースのキャンプ合流時の体重は103キロ……。ベストから15キロも超過していたという。さらにイタリア紙『Gazetta dello Sport』によると、先月の代表シリーズでもまだ、99.7キロもあったという。

 ベスト体重が88キロといわれるバロテッリ。ニースのジャン=ピエール・リベール会長も開幕前、地元紙『Nice Matin』に対して「マリオは、自分でオフサイドになってしまった」と、苦言を呈していた。

 バロテッリ自身はこれらの報道に対し、インスタグラムで「俺がオーバーウェイトで罰金を食らったって? 俺の身体がどれだけ凄いか見てみろ! まったくのお笑い草だ。ゴミみたいな話を書きやがって!」と反論しているが、いまだ目に見える結果を残せていないだけに、周囲からの見方は厳しさを増している。

 そんななかで、ついにチームメイトからも不満が沸き上がった。サッカー界屈指の悪童にあえて苦言を呈したのは、ニースのブラジル人CBダンチだ。

 34歳のベテランDFは、0-1と惜敗を喫した9月22日のリーグ・アン6節モンペリエ戦の後、フランス・メディア「Canal+」の取材に対し、試合中に味方へ苛立ちを募らせる仕草を見せたバロテッリについて、「攻撃において責任を引き受けるのは、彼の義務だ」と語り、さらに次のようにコメントを残した。

「マリオが、フィジカル的に素晴らしい状態にないのは分かっている。だけど、フィットネスレベルをより向上させるために何をするのかは、彼次第なんだ。チームを批判して、『自分の能力を最大限に引き出せていない』と言っても、それは時間の無駄だと思うね」

 2016年8月よりニースでプレーし、キャプテンとしてチームを束ねているダンチ。和を乱しかねない振る舞いが目立つ現在のバロテッリに、あえて釘を刺し、改善を促したのだろう。

 いまだ万全のコンディションではないバロテッリは、ダンチの言葉を聞き入れるのか? 今後の変化(?)に注目したいところだ。