ナシを盗んだ方が重い処分?(写真はイメージ)

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夏の甲子園決勝に挑む秋田県立金足農業高校について、「リンゴを盗むと停学」といったユニークな校則があると、ツイッターや一部メディアで情報が流れている。

そこで、J-CASTニュースが高校の教頭に取材すると、少なくとも「現在は校則にはない」とのことだ。

OBのお笑いコンビ「ねじ」が披露

「リンゴを盗むと停学 ナシを盗むと退学」
「豚をいじめてはいけない」

秋田県勢として103年ぶりの決勝進出でフィーバーが巻き起こっている金足農は、様々な側面にスポットライトが当てられている。そんな中で、決勝戦前日の2018年8月20日から、こんな校則が生徒手帳に載っていたという情報がネット上で拡散している。

ツイッターなどでは、ナシを盗んだ方が重い処分になる理由として、ナシの方に稀少価値があるからだといった真偽不明の説明も書き込まれている。一部報道によると、このようなユニーク校則があるのは、学校が農作物や動物を大切にすることを生徒らに求めているからだという。

決勝戦当日の21日には、03年に金足農の造園緑地科を卒業したお笑いコンビ「ねじ」の2人が、日本テレビ系の朝の情報番組「ZIP!」に出演し、ユニーク校則の存在を明かした。

「大昔はあったかもしれないが、現在はない」

ねじのササキユーキさん(34)は、「ユニークな校則」と書かれたパネルを手に、こう説明した。

「今はあるかはちょっと分からないんですけど、入学式で僕らに言ってくるんですよね。『リンゴを盗んだら停学 ナシを盗んだら退学』。本当に書いてあるんですね」

そして、「俺たち農業高校に入ったんだな、と思いましたね」と言って、2人で笑っていた。2人の在学中には、リンゴやナシを盗む人はいなかったそうだ。

そこで、金足農にJ-CASTニュースが取材すると、教頭は、こう話した。

「現在は、その校則はないと確認しました。ごく普通の校則になっており、農作物や動物についての記述も特にありません。大昔は、そのような校則があったかもしれませんが、確認できていないですね」

ネット上で話題になっただけに、マスコミを中心に10件ほど校則のことで問い合わせが来ているという。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)