中国の国営メディアは、尖閣諸島について、最初に発見したのは中国であり、命名したのも利用してきたのも中国であり、「古来より中国の領土である」とという主張を中国版ツイッター・微博に掲載し、ユーザーに拡散を呼びかけた。(イメージ写真提供:123RF)

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 多くの日本人は意識していないが、中国にとって1月21日は特別な日だという。なぜなら、123年前に、日本の内閣が尖閣諸島(中国名:釣魚島)の「占領」を決定したからだという。

 中国共産党機関紙の人民日報は21日、「123年前の今日、日本は釣魚島を盗み取った」と題する記事を中国版ツイッター・微博(ウェイボー)に掲載し、中国人ネットユーザーたちに向けて拡散を呼びかけた。

 内容は、中国が日清戦争に敗れた翌年の1895年1月14日、日本政府は秘密裏に尖閣諸島を「日本の領土に編入」することを決定、21日に日本の内閣が再び尖閣諸島占領を強行することを秘密裏に決定したというものだ。

 記事は、尖閣諸島を最初に発見したのは中国であり、命名したのも利用してきたのも中国であり、「古来より中国の領土である」と主張。のちには「不平等条約によって無理やり」日本のものとなったものの、日中戦争後に台湾とともに返還されたはずであると持論を展開した。

 中国は、折に触れてこうした宣伝を繰り返しており、教育の場でもさかんに愛国を強調しているため、多くの中国国民は尖閣諸島が中国の領土であると固く信じているようだ。2017年末あたりから日中関係改善の兆しが見られ、中国の態度が変化してきたと言われるものの、18年に入ってからも尖閣諸島の海域で、潜水艦と中国軍艦が接続水域に進入するなどのニュースが報じられている。やはり尖閣諸島を巡っては中国の強硬姿勢は変わらないのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)