[となりのテレ金ちゃん-テレビ金沢]2017年10月2日放送の「仰天コロンブス」のコーナーで、金沢時間の話題がありました。

ご当地時間としては「沖縄時間」などが有名ですが、金沢時間も存在するのか調べていました。

金沢駅(Yuko Haraさん撮影、Flickerより)

相手への「思いやり」のあらわれ

街の人に「金沢時間」についてたずねてみると、年配の方は知っている人が多いようでした。

待ち合わせには5分ほど遅れていくそうで、実際に待ち合わせしている人を調査すると待つ側も寛容な人がほとんどです。

石川県で一番古くからある金沢市尾張町にある山田時計店の店主によると、「金沢時間」とは、待ち合わせに遅れていくことではありますが、相手に余裕をもたせた訪問をすることで、訪問先への「思いやり」のあらわれだそうです。

のんびりしているとか、ルーズなわけでなく、わかっていてわざと遅れる奥ゆかしさなのです。

また、金沢では茶席が多く、偉い人は上座に座ります。茶席では席順に人一倍気を使うので、下座から座っていき、遅れてきた目上の方に上座を開けておくという席順の配慮もあるのです。

金沢時間はそんな相手に対する配慮などもあるのです。

また、世界的にもイギリスなどでは、「ファッショナブリー・レイト」、遅れることがおしゃれである、という言葉もあります。

ただの遅刻ではなく、金沢らしい美学があったのですね。(ライター:りえ160)