U-17W杯ではすでに4得点を挙げ、得点ランクの単独首位を走るグイリ。フランスでは「ベンゼマの再来」とも。(C)Getty images

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 インドで開催中のU-17ワールドカップ。水曜日に日本代表はグループリーグ最大の強敵であるフランスと戦うも、善戦虚しく1-2で敗れた。その試合で鮮烈の2ゴールを決めたのがフランス代表のエースストライカー、アミーヌ・グイリだ。
 
 将来を嘱望される選手が多い今回の“小さなレ・ブルー”において、より注目度が高いのがこのリヨンの点取り屋。カリム・ベンゼマの再来と謳われ、今年5月のU-17ヨーロッパ選手権では8ゴールを挙げて得点王に輝いた。日本戦でも示した通り、強さ、速さ、巧さを兼備する本格派だ。
 
 そんなグイリは、すでに欧州の移籍市場で超が付くほどの人気銘柄となっている。来夏の獲得を目ざすのは、ユナイテッドとシティのマンチェスター勢、アーセナル、ミランなど錚々たる顔ぶれ。なかでも長きに渡ってスカウトを送り込んで動向を注視し、アーセン・ヴェンゲル監督自身が強い関心を抱いているアーセナルが最有力候補だ。
 
 今夏、アレクサンドル・ラカゼットをリヨンから引き抜いたガンナーズ。次はグイリをと意気込むが、そこは商売上手のリヨンだけに一筋縄では行かない。今大会ではニューカレドニア戦、日本戦でともに2ゴールを挙げ、すでに4得点をマーク。スコアランキングの首位を走り、「もっと活躍してさらに世界的な知名度を高め、移籍金を釣り上げる」というのがリヨン側の思惑だろう。英紙『Daily Star』などは「ヴェンゲルはインドでグイリがあまり活躍しないように祈っているはずだ」とし、「ラカゼットの件でリヨンはガードが固くなっている。とくにアーセナルに対する警戒心が強い」と報じている。
 
 この夏にトップチームに昇格し、17歳にしてプロになったグイリ。セカンドチームやUEFAユースリーグには出場しているものの、いまだトップチームデビューは果たしていない。リヨンは今大会終了後にもプロデビューを飾らせる予定だ。