井手口陽介(撮影:Noriko NAGANO)

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うっすらとヒゲを生やし髪はショートで染めている。話すときはボソボソと小声になるがプレーは大胆極まりない。ガツンと身体をぶつけてボールを奪うかと思えば、サイドチェンジもスルーパスも出す。ワールドカップ出場を決めるオーストラリア戦では見事なドリブルシュートまで見せた。

大胆不敵な井手口陽介は去年の11月に初招集され、今年の6月に初出場を果たした選手だとは思えないほどチームの中心となっている。そんな井手口も、ワールドカップに向けたサバイバルは初挑戦。剛気そうな外見からは、自信に満ちあふれているのではないかと見える。

代表の中で地位を確立したのではないか。そう聞かれた井手口は質問した記者をしっかり見つめながら、真顔で答えた。

「そんなことはないと思うので……練習からしっかりアピールしていきたいという気持ちです」

話し方と真剣な目と優しい話し口調はサッカー少年そのもの。本心を隠して話しているのではないようだ。

「(ワールドカップまで残り)8カ月ですけど、(時間が)少ないと思うので。その中でどれくらい自分が成長できるかだと思うので、しっかり(代表)合宿で成長した姿を見せられるように頑張りたいと思います」

オーストラリア戦並の活躍を見せられれば、井手口は日本代表に必要不可欠。間違いなくロシアの地で暴れてくれるだろう。

【日本蹴球合同会社/森雅史】