川島永嗣(撮影:Noriko NAGANO)

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日本ではまだワールドカップで3大会連続、ゴールを守ったGKはいない。川島永嗣はその記録に挑もうとしている。

「(3大会連続出場記録を)考えたことはなかったし、自分としても前回のワールドカップが終わったあといろんなことがあったし、自分自身が成長することを考えてやってきたので」

「自分の中ではこれまでのGKができなかったことをやろうという気はなかったし、もちろんプレーする延長線上にそういうことがあればうれしいですが、(川口)能活さんやナラ(楢崎正剛)さんは超えられている存在じゃないし、まだやっと自分が出会ったころのナラさんに近づけたかと思えるぐらいで。そういう意味ではまだ成長しなければいけないと思ってるし、その中で代表チームの中の競争に勝っていかなければいけないと思います」

初出場を果たした2010年ワールドカップの前は大会の直前でポジションを奪った。今回は奪われてしまう立場かもしれない。そう聞くと川島は少し笑った。

「それはもちろんあると思うし、決まるまでというのはそこまでのチャプター(章)なので。ワールドカップで誰がピッチに立つかなんて誰にもわからないことで、サッカーの世界では1日ですべてが変わるというのは日常茶飯事なので、保証があるものではないし」

「僕はひとりの選手として監督にアピールしていくしかないと思ってるし、それは他の選手も同じだと思うんですけど、そういう一人ひとりの気持ちが日本代表を強くしていくし、新しい歴史を作っていく糧になっていくと思います」

ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が記者会見で語った内転筋のケガは癒えたそうだ。だが前回のワールドカップから川島も年齢を重ねた。衰えは感じないか。

「そういう意味では『成長期』だとしか思ってないです」

川島は茶目っ気たっぷりにそう言って、報道陣たちを笑わせた。


【日本蹴球合同会社/森雅史】