近年増えている中国人観光客のなかには、ツアーでは体験できない旅を計画したいという旅行者が増えているようだ。中国メディアの今日頭条は17日、青春18きっぷをフル活用して日本各地を旅行したという中国人の体験を紹介した。この筆者にとって、最も忘れられないのは「伊豆急行」だったそうだ。(イメージ写真提供:123RF) 

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 近年増えている中国人観光客のなかには、ツアーでは体験できない旅を計画したいという旅行者が増えているようだ。中国メディアの今日頭条は17日、青春18きっぷをフル活用して日本各地を旅行したという中国人の体験を紹介した。この筆者にとって、最も忘れられないのは「伊豆急行」だったそうだ。 

 1日あたり2370円で日本全国のJR線の普通・快速列車の自由席が乗り放題になる「青春18きっぷ」。しかも乗り降り自由とあって、最近では外国人旅行者にも利用されているようだ。筆者も、関東、関西、北陸、信越、九州そして北海道までまわったというが、なかでも伊豆急行鉄道が最高だったと絶賛した。

 伊豆急行とは、静岡県伊東〜伊豆急下田間の伊豆東海岸を走る鉄道で、なんといっても車窓が美しかったと振り返っている。明るく美しい海岸線は南ヨーロッパを思わせ、黒潮、生い茂る植物、切り立った岩塊、そして暗いトンネルを出るときのまぶしさなど、鉄道ファンをうならせるポイントが詰まった路線なのだという。

 筆者は、車窓から見える景色のすばらしさついて、海岸線に広がる青い海を明るい太陽と黒い岩礁が引き立て、これに波が打ち付ける白いしぶきが加わり、まるで「色彩豊かな風景画」を見ているようだった、と感動を伝えている。

 記事はさらに、この絶景を十分に楽しめるように設計された車両にも感心している。海側の座席は、海側に向いているうえに窓には大型窓を採用しているため、「沿岸の変わり続ける景色を余すところなく堪能できる」と称賛。窓に自分の姿が映った時、「いつもよりもいい笑顔をしていた」と感じたほど大満足の様子だ。

 筆者が特に伊豆に興味を持ったのは、川端康成の「伊豆の踊子」のためかもしれない。筆者は、伊豆急行の無かった当時の伊豆を思い浮かべながら移りゆく景色を楽しんだそうだ。日本の景色と歴史に興味を持つ外国人が増えるのはうれしいことである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)