ミナミのランドマーク・南海なんば駅と眦膕亜この正面が広場化されることになる。築85年の荘厳な建物もより一層「景色に映える」ことになろう

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 狭い道をひっきりなしに車と人が行き交う大阪ミナミの玄関口・なんばの高島屋前。良く言えば活気がある、悪く言えばゴミゴミとしたこの場所が、大きく生まれ変わろうとしている。大阪市などが、2019年までに南海なんば駅前の「高島屋大阪店」(本店)と「なんばマルイ」(丸井)の間の車道やタクシープールなどを閉鎖し、大型の「駅前広場」を設置する方針を固めたのだ。

 ミナミの中心で突然生まれた駅前広場設置計画。それは一体どういったものなのであろうか。

◆南海なんば駅前に「憩いの広場」

 なんば駅前広場(仮称)は南海なんば駅前の道路、タクシー乗り場などとなっている場所に設置されるもの。道路の一部は一方通行化して残されるほか、タクシー乗り場などは移設される。

 広場は百貨店「高島屋」とファッションビル「丸井」に挟まれた位置にあたり、南海通り、戎橋筋などの商店街入口にも面した場所だ。ちなみに、高島屋は1932年に建築された南海なんば駅の駅ビルに出店しており、当地を本店とする。

 大阪市などによると、駅前広場の広さは約2,000平方メートル。広場内には観光案内所を設置するほか、椅子を設置。カフェなども誘致して「のんびり過ごせる場所」にするという。今後2018年度中に工事を開始し、2019年中の完成を目指すとしている。

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◆事前の「広場改造計画」社会実験は大成功!

 こうした駅前広場の開設は以前より地元商店街などの要望により検討されてきたもので、これに先駆けて、南海なんば駅前では2016年11月11日から13日までの3日間、「なんばひろば改造計画」と題した社会実験が実施された。

 この社会実験は大阪府、大阪市、大阪商工会議所商店街、地元企業などにより構成される「なんば安全安心にぎわいのまちづくり協議会」が企画したもので、道路の一部やタクシー乗り場を閉鎖し、日替わりイベントスペースやブックカフェ、体感型の観光案内所を開設した。

 そのうち「観光案内プログラム」では、なんば体験型観光案内所、浮世絵彫りや食品サンプル制作体験といった「大阪の文化」を体感できたほか、南海電鉄による鉄道グッズ販売、CATV大手のJ:COMによる「ライブ&シネマ」、農機具大手のクボタによるクラフトワーク・トークショー「Earth Terrace」、そのほか、伊藤園やコカ・コーラなど、協賛企業による様々なイベントもおこなわれた。

 その結果、社会実験が実施された3日間では8万7000人を集客することに成功。大きな交通混雑も起きず、地元商店街からも好評であったために広場の常設化に踏み切ることを決めたという。常設化される広場は、この社会実験時よりも広いものとなる。

◆「憩いの広場」で活性化-大阪・ミナミには先例が

 大阪市では、以前にも「憩いの広場」を作り出すことで活性化した場所がある。それは2015年10月にリニューアルオープンした天王寺公園(大阪市天王寺区)だ。

 高度成長期には多くのホームレスの寝食の場に、そして1990年代には「青空カラオケ」や無許可露店で有名となっていた天王寺公園であるが、2015年の改装後はかつての面目を一新。入園料を無料化するとともに、エントランスエリアなどを誰もが憩える大型の広場「てんしば」とした。

 「てんしば」は、大阪市の公募で選ばれた「近鉄不動産」がマネジメントを担当。全体は約25,000平方メートルで、そのうちの約7,000平方メートルを芝生広場としたほか、園内には雑貨店、フラワーショップ、アスレチック遊具、子供向けの屋内プレイランド、フットサルコートなどを設置され、「ファミリーマート」や「タリーズコーヒー」といったお馴染みのチェーン店も出店している。