お金が貯まる人と貯まらない人には、どんな違いがあるのでしょうか? じつは、普段なにげなく選択していることに、貯まる人と貯まらない人の分かれ道があるといいます。たとえば洋服をセールで買うか、定価で買うかの選択もそのひとつ。ベストセラー『お金が貯まるのは、どっち!?』の著者で、銀行支店長として数多くのお金持ちの習慣を見てきた菅井敏之さんに、賢い選択を教えてもらいました。


「セール or 定価で買う」貯まる人はどっち?お金を貯めるためにはどっち?洋服はセールで買う?定価で買う?

洋服が大幅に割り引きになるセールは、絶好のお買いものチャンスです。でも、安いからといって、ムダに買っていませんか?

「お金持ちは、お金をかけるところ、かけないところの価値基準が明確です。だから、安いという理由だけでは買い物しません。本当に気に入った服を厳選して、定価で買います。実際、その方がムダがないんです」

また、セールはボーナスが出る時期によく行われます。住宅ローンの返済など、ボーナスを使えるのは、洋服代だけではありませんし、将来のために貯金も必要です。

「それを無視して、セールに走る人は貯められない人。貯まる人は、先々を考えて計画的な使い方ができる人です」

なじみの店をつくって定期的に定価で買い物すれば、相手も信用してなにかと便宜を図ってくれ、結果的におトクになることも。

「銀行とのつき合い方、友人関係、家族関係、すべて同じことです。信頼関係ができていれば、おトクな情報も集まり、イザというときに協力も得られて成功します。お金を貯めたいなら、相手に信用される態度も大事なポイントなのです」


計画的に買うのがお金が貯まる人のルール!菅井さんが教える、お金が貯まる人の3原則

●お金をかけるところ、かけないところの価値基準をしっかりもつ
●先々を考えて計画的にお金を使う
●周囲との信頼関係を大事にするどっちが貯まる?お金に好かれる人のお財布とのつき合い方


さらに菅井さん曰く、「日々の生活とお財布は、切っても切り離せないもの。お金の出入り口であるお財布は、その人がお金が貯まる人か、そうでない人かが、端的に表われます」。買い物とも大きくかかわりのあるお財布とのつきあい方についても、「どっちが貯まる」のかアドバイスをいただきました。●ポイントカードは必ずつくる?なるべくつくらない?

ポイントのために買い物するのは本末転倒とわかっていても、「ポイント5倍」「ポイントの利用期限が間近!」などとあると、誘惑に負けてしまいがち。

「そうならないためには、最初からポイントカードをつくらないのが最善策。よく行く店や必ず買うものがある店以外、すすめられてもつくらないのが貯まる人への第一歩です」。●お財布は長財布?折りたたみ財布?

「お金持ちは、お金をとても大切にします。窮屈な折りたたみ財布に入れたり、レシートと一緒にぐちゃぐちゃに突っ込むなんて絶対にしませんよ」と、菅井さん。
「お金が伸び伸びと気持ちよくいられるように、財布は長財布がおすすめです」
レシートも一日一回は取り出して整理し、常にスッキリさせましょう。お金は、大事にしてくれる人に集まります。●クレジットカードは複数枚を使い分け?1枚ですませる?

クレジットカードをたくさん持っていると、管理しづらく、ムダづかいが増えがちに。また、引き落とし日や口座がバラバラで、うっかり入金を忘れて銀行の信用情報にキズがつくリスクも高まります。

「よく利用するスーパー系、通勤で使う鉄道系など、自分にとっての最強カードをひとつつくって使いこなすのが、賢い使い方です」。●教えてくれた人
【菅井敏之さん】
三井住友銀行で支店長を務め、48歳で退職。アパート経営を始め、不動産収入は年7000万円。東京・田園調布にカフェも開店。著書に『お金が貯まるのは、どっち!?』、『家族のお金が増えるのは、どっち!?』(ともにアスコム刊)などがある。

<イラスト/ニシワキタダシ 取材・文/ESSE編集部>