ホントは好き。そばにいてくれないと困る。でも、3年、4年……と一緒にいると、だんだんきちんと「好き」を伝えなくなってしまうもの。最初の頃は毎日あれほど、言葉で、行動で、いろんなカタチで伝えていたのに。

もうすぐバレンタインデー。ウートピ編集部では、みんなの「好き」の伝えかたをヒアリングしてみました。出会いから時間を経ても、パートナーといい関係を保てるように日々やっている、さりげない「好き」の伝えかたとは?

意味のない「小さなプレゼント」を渡す

クリスマス、誕生日、記念日、バレンタイン……。そういう“意味のある”プレゼントではなくて、街を歩いていて「あ、これ喜びそう」と見つけた物をあげるようにしていると答えてくれたのは、IT企業で働く31歳のMさん。

「このあいだプレゼントしたのは、店のウィンドウ越し目に入ったルームシューズ。足が冷たそうだったからちょうどいいな、思って。他にも、方眼のノートとか、指のささくれに効くクリームとか」

イベントごとに渡すプレゼントより、意味のない小さなプレゼントの方が、もしかしたら驚きも、喜びも大きいかも。いつでも頭の片隅でちゃんと考えてるよ。そんな想いが伝わってきます。

白髪を抜いてあげる

何年も一緒に生活していると、ふと気づく相手のカラダの変化。「老化」と呼んでしまえばそれまでですが、それだけ長く人生を共にした証拠とも言えるかも。

「ソファで並んでテレビを見ている時とかにふと、彼の頭に白髪を見つけることがあって。まだ数本だけだから、気づいたら毛抜きで抜いてあげるようにしています」

と答えてくれたのは、31歳でフリーのイラストレーターとして活躍するKさん。

「相手の“老化”に気づいてあげられるのも、一つの愛情かな、って。自分だってだんだん老けてくるわけだし。もう抜けきれないくらい白髪が増えるまで一緒にいられたら、それはそれで幸せだな、って思います」

外では隠したい自分の老化も、隠さずさらけ出せる。それも、素敵なカップルの条件かもしれません。

歯ブラシを買い換える

「身体の変化」もさることながら、パートナーが毎日のように使っている「ちょっとしたもの」をケアしてあげるのも、「好き」のカタチかもしれません。34歳で出版社に勤務するEさんの場合は「歯ブラシ」なんだそう。

「彼、力を入れて磨くんで、歯ブラシがすぐに傷んじゃうんです。だからひと月に1回は替えなきゃいけなくて。そろそろかな、と思ったら、買い置いてある同じ色のものとさりげなく交換しておいてあげます」

「その夜、洗面所から“替えといてくれて、ありがと”と声が聞こえてくると、やっぱり嬉しいですね。今年で出会って8年。一緒にいる時間が長くなるほど、“ちょっとしたこと”がおたがいに嬉しくなるんです」

ペットの猫のマネをする

付き合い始めた頃は、しょっちゅうベタベタしていたけど、何年も経つとだんだん恥ずかしくなって、できなくなってしまうことも。そういう時期は「ペットの猫のマネをする」と答えてくれたのは32歳の不動産関係勤務のRさん。レズビアンで現在付き合って7年のパートナーがいるそうです。

「私は“好き”と言葉で言えないタイプなんです。だから、ボディランゲージで伝える(笑)。髪を撫でたり、頭を押しつけたり、ペットの猫のマネをして彼女にじゃついてます」

「猫のマネ」という口実があれば、ボディタッチもしやすくなるかもしれませんね。一緒に暮らす時間が長くなると、知らないうちに減ってしまう触れあい。「髪に触れる」「肩に触れる」「背中に触れる」ちょっとしたことで「好き」はちゃんと伝わるのかも。

そして、Rさんもやっぱり意味のない「小さなプレゼント」は大事にしているそう。

「あとは記念日以外にも、ケーキとか、ピアスみたいなちょっとしたアクセサリーとか、さりげないプレゼントを渡したり。そういうの大事だなって」

テレビを捨てる

いっぽう男性の側は、どんなふうに「好き」を伝えているのでしょうか。

31歳男性のカメラマンのNさんは、なんと「テレビを捨てる」という超大胆な方法で「好き」を伝えたそうです。一体どういうこと?

「付き合って3年目、『なんか、最近会話が減ったなあ』と気づいたんです。二人で原因を考えてみたら、『テレビだな』と。それで思い切って捨ててしまいました。そしたら一緒に出かけたり本を読んだりする時間が増えて、それを話題にまた会話が復活しました」

「映画のワンシーンが好きなんです。ベッドで並んで本を読んでいるような。ああいう、ちょっといいシーンを、彼女を演じてみたいな、って。それでテレビを捨ててみたんです」

「最近、ちゃんと話してないな」と思っていても、何も行動を起こさないまま時間だけが過ぎてしまうことケースがほとんど。そんな時に相手から積極的に解決しようとしてくれるのは嬉しいですね。

何でも二つ買う

深夜に「なんか口さみしいな」と感じていたところに、パートナーが2人分のコンビニのスイーツを手に帰宅。そういうのって、何だか気持ちが通じたみたいで嬉しいものです。ヒアリングしながら、「こいつ、わかってるなあ」と思わず頷いたのが、31歳男性のフリーランサーSさんの答え。

「コンビニのプリンとか、カップラーメンとか。深夜の夜食として買うものでも、相手も食べたくなるかもしれないから、一応買っとくんです」

「相手の好みまで細かく考えてたら続かないんで、ただ自分が食べたいものを2個買うだけ。それでも、彼女は『自分なら買わないものが食べられるからいい』って言ってくれてるので、いいんだと思います」

そんなふうに考えてくれているなら、たとえコンビニのスイーツでもほっこりしちゃいます。

ドラマを録画しておく

こちらも、男性からのとてもさりげない「好き」の伝えかた。現在35歳で映像関係の仕事をされているPさんは結婚9年目ですが、パートナーのために、付き合い始めた頃からずっと続けていることがあるそうです。

「彼女、すごく機械オンチで録画機の操作も苦手なんです。だから、彼女が見たそうなドラマは僕が録画しておいてあげます。自分でやって撮れてなかったりしたら、かわいそうだから」

「夜、彼女が“ごはんできたよー”とテーブルに夕飯を並べ始めたら、僕がすかさずドラマの録画を再生する。食べ始める頃にちょうど本編に入って、二人で感想を言いながら食事します」

言葉で伝える

最後に離婚経験者は、どんな「好き」の伝えかたをしているのでしょうか? 失敗を経験しているからこそできる伝えかたがありそうです。

「離婚した彼には“尽くしてあげること”で『好き』が伝わると思っていました。リビングに脱ぎ捨てた靴下を洗濯機に入れてあげる。仕事のグチを聞いてあげる。ストレスを受け止めてあげる。忙しい平日も夕飯を用意してあげる。全部、我慢しながら“してあげてた”なあ、と」

「今の彼には、とにかく毎日言葉で伝えるようにしています。『すごい好きだよ』って。離婚した彼には何も言葉で伝えてなかった。自分も伝えようとしなかったし、伝えてくれない彼にも不満だった。だから、今度はしつこいくらい言葉にしようと決めたんです(笑)」

いかがでしたか? 大切な人にちゃんと「好き」を伝えていましたか?

読んでみると、意外に自分も「好き」を伝えてるかも?と逆に気づいた人もいたかもしれません。「最近、伝えてなかった……」という人は、この週末さりげなく「好き」を伝えてみては?

(ウートピ編集部)