牛丼は“テークアウト派”という人も多いかもしれません。先日、牛丼を食べていた記者は具材とご飯を別々に持ち帰れる某チェーンの仕組みを発見。しかも、イートインと同じ値段で(!)。今回は牛丼のテークアウトにスポットを当てます。

 牛丼屋さんといえば、店内でサクッと食べられるのも魅力ですが、家庭の食卓や自動車の車内で楽しむために「テークアウト」ができるのも、ありがたいですよね。牛丼ファンの中には“テークアウト派”という人も少なくないかもしれません。

 牛丼は“イートイン派”の記者が先日、大手牛丼チェーンの松屋(都内某所)で食事をしていると「プレミアム牛めし」(並盛380円)のポスターに「セパレート」の文字が。これは丼メニューなどを持ち帰る際に、具材とご飯を別々にできる仕組みのようです。

 運営する松屋フーズによると、セパレートのメリットは「お持ち帰り後にレンジで温めなおしても、できたての美味しさをキープ」できること。そこで、「テークアウトはここまで進化していたのか」と驚きを隠せない記者が、大手3社の事情を取材しました。

吉野家すき家はどうなっているのか…

 まず松屋では、プレミアム牛めし以外にも、看板メニューの「牛めし」(並盛290円)などの丼類はすべてセパレートが可能。しかも、ありがたいことに、全メニューがイートインと同じ値段で持ち帰りできます。

 ほかのチェーンはどうでしょうか。吉野家を運営する吉野家ホールディングス(HD)によると、たとえば「牛丼」(並盛380円)を具材とご飯に分けてテークアウトしたい人は「牛皿」(並盛330円)と「ご飯」(140円)を個別に注文する必要があるそう。

 つまり合計470円となり、牛丼を1人前頼むよりも90円高くなる計算です。これは牛丼に限らず、あらゆる丼メニューに共通だそう。同社担当者は、その理由について「古くからの販売方法なので」と話します。

 同様に「すき家」も、丼の具材とご飯を別個に注文する必要があるとのこと。「牛丼」(並盛350円)であれば、「牛皿」(並盛260円)と「ごはん」(並160円)を買う必要があり、やはり牛丼を1人前注文するよりも70円高くなります。

 運営するゼンショーHDの担当者は「『定食』としてのお持ち帰りもやっていませんし、個別に注文していただくしかありません。店舗のオペレーション上の問題もあります」と説明します。

セパレートの秘密は「容器」にあった

 つまり、大手3社の中で唯一、松屋だけが通常と変わらない値段で具材とご飯を別個に持ち帰りできるようです。松屋フーズの担当者は「そもそもテークアウト用の容器が他社さんと異なり、(具材とご飯を分けても)1つの容器で済む特徴があります」と話しています。

(オトナンサー編集部)