By Anirudh Koul

Appleの女性社員が職場で性的な冗談が飛び交っていることに限界を感じ、直接ティム・クックCEOへ職場環境の改善を求めるメールを出しました。クック氏はこれに対して返信していないのですが、この女性社員のメールに対して意見を求めるスレッドをニュースサイト・Micが立てたところ、Appleの社員・元社員から職場環境の実情が書き込まれました。それらの内容によると、Appleではセクハラ・パワハラ・人種差別・男女差別が日常的に行われ、改善・対処の動きも見られないとのことです。

Leaked Apple emails reveal employees' complaints about sexist, toxic work environment

https://mic.com/articles/154169/leaked-apple-emails-reveal-employees-complaints-about-sexist-toxic-work-environment

Appleの女性エンジニアであるダニエルさん(仮名)は、ほかの多くの企業がそうであるように、ほぼ男性で構成されたチームの中で働いています。ある日チームの同僚が「ここに侵入者が押し入ってきて全員をレイプする」というジョークを話した時、ダニエルさんは性的・暴力的なジョークが飛び交うこのような職場環境は「とても有毒な雰囲気」であると苦情を述べたとのこと。初めにジョークを話した男性社員はダニエルさんに謝罪し、二度と同じような発言を行わないと確約しましたが、どのように対処するのか、という点には触れなかったとのこと。

ダニエルさんによるとこのような事態はこれが初めてではなく、Appleでは至るところで同様のハラスメントが起こるオフィス文化があるそうです。ダニエルさんは何度もマネージャーに苦情を入れていましたが、具体的に何かが対処されることはなく、「レイプ・ジョーク」で限界を超えてしまったと話しています。その翌日、ダニエルさんはマネージャーではなくAppleのトップであるティム・クックCEOに事情を説明するメールを送り、「レイプを冗談にするような従業員を許容する会社で私は安全を感じることはできません」と訴えました。クック氏はこのメールを受けとった時期にAppleの顧客の問い合わせに直接返信したことが報じられた一方で、ダニエルさんへの返信は行っていません。

このようにハラスメントの改善を直属の上司や会社のトップに訴えても放置される現状が続いているわけですが、Micがダニエルさんのメールを引用してスレッドを立てたところ、Appleの現社員・元社員から50件もの報告が寄せられたとのこと。



By UN Women Asia and the Pacific

Appleを退職済みの女性の話では、10人以上のメンバーの中で女性は1人だけだったミーティングに出席したある日、話し合いの内容が「妻やガールフレンドの愚痴」になったとのこと。男性の同僚が「女性はみんな口うるさいもの」として扱っている中で、女性は非常に不愉快な気分になったのですが、マネージャーは業務に関係のない雑談を止めるいかなる措置も行わなかったとのことです。

上記とは別の女性社員のケースでは、男性マネージャーの近くを通り過ぎようとした時に「私のそばを歩く時はほほえむように」と命じられたとのこと。女性は抗議する代わりにオフィスのモーションセンサー付きライトを切って勤務し、「夜のシフトを暗闇の中で行いました」と報告。このような軽微な女性差別は今回のスレッドで最も多く報告されているとのこと。

Appleの面接を受けた女性は面接官に「あなたはあまり技術的ではないね」と言われたとのこと。女性は「私の経歴をよく見ればそんなことを言えないはずです」と述べており、言い返す代わりに「高度な学習理論やデザインパターンの理論的基礎」に関する議論を行ったそうですが、女性は採用されなかったそうです。もししかるべきスキルを持っているのであれば、Appleの「有毒なオフィス文化」が対外にまで表れている証しとも言えそう。

男女差別は女性だけに限らず、職場で同僚から「女っぽい男」と呼ばれていたという男性のApple元社員からも報告が寄せられています。男性は「『女性らしい男』とは暗に『弱々しい』『情緒的に安定していない』と言っているようなもので、特に覚えているのは『男の生理』と言われたことです」と話しており、女性が月経の周期でイライラする状態を当てこすった発言だったとのことです。

クレアさん(仮名)はハラスメントの改善を求めた結果、男性社員の報復にあったことを報告。クレアさんはここまでのもろもろの報告にあるような職場環境について上司に提言したのですが、職場環境を改善する代わりに上司はクレアさんに「今のポジションにとどまるか、収入が低くなるが別のチームに異動する」という選択肢を与えられ、仕方なくクレアさんは別のチームへの異動を申し出たとのこと。

アマンダさん(仮名)は十分な資格を持っていたにもかかわらず、上のポジションに昇格する機会を与えられず、資格を持たない別の男性社員がそのポストに就いたことを報告しています。アマンダさんは女性の発言権を主張するため、平等雇用機会委員会を通じた法的措置をとっており、Appleの女性社員の扱いが裁判で争われます。別の女性社員も「白人男性特権」が存在することを報告しており、さまざまなハラスメントや差別がAppleのオフィスにはびこっているとされています。



By Keoni Cabral

Appleの広報担当は特定の苦情に対してコメントすることを断りましたが、「Appleは品位と敬意を持って全員の問題に対処することを確約します。苦情を受けると真摯に受け止め、主張内容を徹底的に調査します。もし私たちの価値を損なうような行動が確認されれば、ただちにアクションをとるでしょう」と話しました。