もはや、ひとつの料理ジャンルとなった担々麺!このムシ暑い天気に夏バテ気味の身体には、ビリっと痺れる担々麺でエネルギーチャージ!

スープをすすったときに爽快感さえ感じる辛さは、計算し尽くされたスパイスのバランスがあってこそ。東京カレンダーが絶対の自信を持ってすすめる、極上担々麺5杯をご紹介。



「担々麺」。トッピングは、豚挽き肉と長ねぎのみじん切りを甜麺醬などで甘辛く味付けした炸醬とおかワカメ
酢の酸味が印象的。軽やかな辛さが魅力『仙ノ孫』

西荻窪


鼻に抜けるような辣油の爽快な香りとコクのある胡麻の風味、そしてオレンジがかった赤色のスープが食欲をそそる。一口スープをすすれば、見た目ほど辛みのインパクトはないものの、食べ進むうち汗がにじみ出る。

その辛みの持久力は自家製辣油のなせる技。辛みと旨みのバランスも上々だ。全体に均整のとれた美味しさ。巧みな酢の効かせ方が舌を飽きさせない逸品だ。



辣油のスパイス。左から韓国唐辛子の中挽きと絹挽き、陳皮、桂皮、八角。料理の邪魔をしないシンプルな内容



辛めの「汁なし担々麺」



シックでいてアットホームな雰囲気。週末は予約必須




「白胡麻担々麺」。香り豊かな旨辛スープがヤミツキに。発酵唐辛子や芽菜で炒めた挽き肉も美味
後追い型のマイルドな辛さがヤミツキに!『Turandot 臥龍居』

赤坂


モダンチャイニーズの先駆者、脇屋友詞シェフが手がける『トゥーランドット臥龍居』。ここでは白胡麻、辣香、豆乳の3種の担々麺を用意。

なかでも狄瓢櫂泪ぅ襯蒜〞から人気なのが、白胡麻。豚と鶏を約8時間じっくりと煮てとった濃厚スープに芝麻醤と生姜、にんにく、干しエビなどを加え、香りとコクを出すのがこだわり。8時から営業しているので、朝担々麺でパワーをつけるのもあり!



ラー油は山椒と揚げ唐辛子などをブレンドした自家製。干し海老や搾菜といった“定番”のほかスープにコクを出すため、にんにくを使っているのもポイント



デート利用も多いシックな空間。アラカルトのメニューも多数用意



【知ってたらきっと楽しい担々麺の豆知識 

週1でしか味わえない、タイ風担々麺?!

担々麺は中華料理店だけで食べられるものではなかった! 赤坂のタイ料理店『アナンダ』では毎週金曜日のランチタイムにのみ、「タイ風担々麺」を提供する。辛さと酸っぱさが特徴。


クリーミー派には胡麻たっぷりのスープがおすすめ!



「担々麺」。芝麻醤をたっぷり使うスープは胡麻の香りが濃厚。一滴残らず飲み干したい!
胡麻の風味をしっかり生かした極旨担々麺!『中国菜 膳楽房』

神楽坂


往年の名コピーではないが牴燭眤さない、何も引かない〞美学を感じるのが『膳楽房』の担々麺。クリーム色のスープは、濃厚でこってりした味を想像させるが、後味はすっきりクリア。椀の中にまず、たっぷりの芝麻醤を入れ、鶏ガラスープでのばして醤油と塩で味を調えるというシンプル(すぎる!?)調理法にして、心をぐっと掴まれる旨さだ。

麺はスープによく絡むように中細のちぢれ麺を使用、胡麻の風味を消さないよう肉味噌を炒める際も甜麺醤は使わないという榛澤知弥シェフのこだわりが凝縮。1度この担々麺を味わえば、もう、通わずにはいられない。



芝麻醤油をたっぷり80g使うスープは見た目もクリーミーだが、ひと口食べれば胡麻の風味の豊かさ、すっきりした後味に驚かされる。これぞ、シンプル・イズ・ベストの真骨頂!



場所は神楽坂駅近く。夜の予約は、できるだけ早めに取るのがおすすめ




「四川担々麺」。無かんすいのストレート麺がスープに程よく馴染み美味。爽快な辛さが後を引く逸品
爽快な辛さとスープの旨みは定番の美味しさ『芝蘭』

神楽坂


醤油と酢、スープ、自家製芝麻醤に辣油が丼の中で美しく層をなす同店の担々麺は、狷式四川担々麺〞の元祖!?といわれる『赤坂四川飯店』直系のスタイル。

だが、フェンネルやローリエなどすっきり系の香りをもつ香辛料を中心に玉ねぎやにんじん、香菜の茎などなど香味野菜をふんだんに用いるのが『芝蘭』式辣油の特微だ。この特性辣油が加わることで味の幅が広がり、奥行きのある風味が生まれる。



長ねぎ、セロリ、玉ねぎににんじんなどたっぷりの香味野菜を加わることで、辛さの中に自然な甘みが生まれ、辣油に深みが出る



落ち着いた店内の雰囲気はデートにもぴったり。担々麺の他にも本格的な四川料理を多数用意する




「豆乳担々麺」。芝麻醤に多めの酢を加えることで甘みを引き立てるのが『蜀彩』流。胡麻の香りも食欲をそそる
絶妙な“サジ加減”が食べ飽きない味の秘密『蜀彩』

経堂


酸味と塩味、辛みで全体の味をまとめるという四川料理のベーシックな調理法にのっとった担々麺が人気の『蜀彩』。

「調味料も食材も至って普通です」と村岡拓也シェフは言うが、白胡麻の芳しい香りとマイルドな風味が楽しめる豆乳入り担々麺は、味がくどくならないように酢を多めに使い、芝麻醤と豆乳のコクをすっきり上品にまとめた逸品だ。自家製ラー油の爽やかな辛さもクセになる。



辛みの強いラー油を使っているが、酢の割合が多いためマイルドな味わいに。「毎日食べても飽きない味に仕上げるために、酢は不可欠」と村岡シェフ



店は経堂の農大通り商店街に



【知ってたらきっと楽しい担々麺の豆知識◆

一番本場に近い味はどこだ?!

四川省発祥の担々麺は、元来屋台の食べ物。麺の材料や器を天秤棒に吊るし、担いで麺を売り歩いたことからその名がある。それ故、スープは使わず汁なし、小椀で食す和えそばが本来のスタイルだ。『芝蘭』では現地の味を再現している。