カフェや喫茶店が所狭しと軒を連ねる激戦区・銀座。この一等地にある「スターバックス日本1号店」は今年で20周年を迎えます。スターバックスがここまで日本人の心をとらえて離さないのは何故でしょうか? 無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』の著者で店舗経営コンサルタント・佐藤昌司さんが、実際にお店に足を運びその魅力に迫ります。

スターバックス」日本上陸20周年から学べること

東京・銀座にある「スターバックス・コーヒー 銀座松屋通り店」は2016年8月2日に20周年を迎えます。同店は日本における第1号店です。デパート「松屋銀座」の裏手にあります。

20年も存続しているというのは「素晴らしい」の一言です。スターバックスが支持されている理由はいくつもあります。美味しいコーヒー、サード・プレイスという概念、フレンドリーな接客、好条件の立地など、挙げればきりがないでしょう。これらは巷でよく言われていることです。

日本の第1号店を訪れて分かったこととは

私は同店を訪れてみました。巷でよく言われていること以外にも理由があるのではないかと思いました。店内は活気で満ち溢れていました。店内には、日本1号店を記念する「The 1st Store」と刻まれたプレートが飾られていました。

受け取りカウンターの側には、「スターバックス1号店の20周年に向けてメッセージを募集します!」と書かれたメッセージボードがありました。数色のペンとコースター状の紙が添えられていて、横にはコーヒーカップ状のメッセージ用紙を入れるボックスが置かれていました。顧客がスターバックスに対してメッセージを書くことができます。

次ページ>>顧客のメッセージを受け取るメリットとは?

双方向コミュニケーションが存在した

なるほど、ここにもスターバックスが支持されている理由が存在しました。それは、「双方向コミュニケーション」です。周年を記念する店は数多く存在します。1周年、3周年、5周年を謳う店を見かけることは珍しくはありません。周年を記念した商品・サービスの提供、告知、宣伝広告を見かけることはよくあることです。

店側から消費者や顧客に対してメッセージを発信する光景はよく見かけます。しかし逆に、消費者や顧客からメッセージを受け取っている店はあまり見かけません。ほとんどの店は一方向のコミュニケーションを行っています。スターバックスはメッセージの発信だけでなく、メッセージの受信も積極的に行っています。

消費者や顧客からメッセージや意見、要望を受け取るということは非常に大事なことです。顧客を大事にしているという意思表示であり、自信の表れでもあるからです。褒め言葉があれば、従業員のモチーベション向上にもつながります。サービスの改善にも活用できます。

同店を訪れたことで、スターバックスの強さを新たに発見することができました。「双方向コミュニケーション」がそこにはありました。このことから、スターバックスはまだまだ成長していくのだろうと思うのです。

image by: Sean Wandzilak / Shutterstock.com

 

『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』
著者/佐藤昌司
東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。
<<登録はこちら>>

出典元:まぐまぐニュース!