今川碧海 むすめん。最年少にして最強のエース「やればできる、ただ頑張るだけ」
動画投稿サイトから誕生した、男性10人組アイドルユニット・むすめん。の最年少メンバーとして、2012年に活動を開始。さらに昨年、若手俳優の登龍門といわれるジュノン・スーパーボーイ・コンテストで、審査員特別賞を受賞した今川碧海。ひとりで取材を受けるのは今回が初めてで、インタビュー慣れしていないと困ったように笑うが、彼の言葉には確固たる自信がみなぎっていた。芸能活動を志した動機、むすめん。結成のキッカケ、今後の展望などを聞きつつ、現役高校生の素顔に迫る。

撮影/すずき大すけ 取材・文/大野奈緒美 ヘアメイク/大坪真人


ダンスを辞めたい…つらかった記憶



――ダンスを始めたキッカケは、何だったんですか?

もともとは小学校3年生ぐらいのときに、突然「芸能人になるわ」って言いだしたそうです。「なんかお金が稼げそうだから」って…いったいどんなイメージを持っていたんだろ…(笑)。僕は全然覚えていないんですけどね!

――(笑)。それで、まずはダンスを習いに行こうと…?

いや、「だったら歌を習えば?」とお母さんに言われて、最初は歌を習ってたんですよ。その歌の教室と同じビルにダンススタジオがあって。「ダンスも習ってみれば?」と言われて、小学校5年生から始めたんです。

――そこでダンスの楽しさを知ったんですか?

そうですね。最初は歌よりダンスのほうが楽しかったんですけど、やっぱりダンスも飽きちゃって、しばらくしたらずっと辞めたいって思ってました(笑)。

――えっ、そうなんですか? 理由は何だったんでしょう?

週に3〜4回レッスンがあって、友だちとも遊べないし…。

――当時は小学生ですもんね。逆に、ダンスを続けた理由は何だったんですか?

ニコニコ動画の「踊ってみた」を見たからですかね。

――ダンスの投稿動画を見て、自分もあんなふうに踊りたいな、と?

そうです。それで「ニコニコダンスマスター3」(「踊ってみた」の踊り手が出演するライブベント)に、自分も出たいと思って。ダンススクールの先生と一緒に動画を投稿したら出れちゃった、みたいな。

――「ダンマス3」をキッカケに、ダンスに夢中になっていったんでしょうか?

初めて大勢の人の前で踊るって経験をして、もっと頑張って、もっとカッコいいところを見てもらいたいと思うようになりました。



メンバーの中で僕だけが自信満々だった



――むすめん。結成には、どうつながっていくんでしょう?

ニコニコ動画のイベントに出演したとき、(むすめん。リーダーの)白服さんから声をかけてもらったんです。その前に、白服さんがニコラジ(ニコニコ生放送のラジオ番組)で、モーニング娘。の鈴木香音さんから『恋愛ハンター』って曲を「ぜひ踊ってください」ってメッセージをもらっていて。その動画作成を「一緒にやらない?」って誘われました。

――むすめん。はハロー!プロジェクトのアイドルのファン集団だそうですが、あおいさんもそうだったんですか?

はい。もともと℃-uteのファンで、最初は単純に可愛いなって思って、ライブや握手会に行っていて。アイドル文化って、人が成長していく過程を楽しむものだと思うんです。それでハマったって感じです。

――同じように今まで応援してきたモーニング娘。の推しメン、鞘師里保さんが昨年末に卒業してしまいましたね。

ファンとして、心に穴が空いた状態が続いています。抜け出すのは絶対ムリです…。でも、鞘師さんにはもっともっとスゴい人になって帰ってきて欲しいなと思います。

――むすめん。でいるときのあおいさんは、どういう存在ですか? 最年少だし、甘えん坊の弟キャラみたいな…?

少なくとも、僕からは甘えているつもりはないです。僕が甘えるわけじゃなくて、甘やかされてるんです(笑)。

――誰に?

主にノックソです。で、それを見たフォーゲルが「そんな甘やかしていたら、あおいくんのためにならないじゃん」みたいなことを言いだして。

――メンバーみんなが親みたいですね(笑)。

僕はそんなやり取りを前にして、“今日もみんな元気だな”って思います(笑)。

――メンバーとともにモーニング娘。のダンス動画を最初に投稿したのが、2012年の5月。その後、2013年からオリジナル楽曲も制作するようになって、昨年はハロプロの聖地と呼ばれる中野サンプラザでのライブも、ついに実現しました。

ホント、夢が叶ったと思いました。結成当初からの目標だったので。





――メジャーデビューもしていない、事務所にも所属していないグループが、中野サンプラザでライブをするってすごくハードルが高いことだと思うんですが、現実になると思ってました?

僕はずっと行けると思ってましたよ。むすめん。のメンバーはみんな上手いし、やればできる!と。メンバーの中で僕だけでしたけど。自信満々で「行けるよ!」って思っていたのは。

――実はけっこう自信家?

うーん…自分に自信があるというわけじゃないです。暗示をかけている部分もあるし…単に、やればできると思うし、頑張ればよくね?って。

――ポジティブ思考なんですかね。

どうなんだろ……。ポジティブっていうか、頑張れば大体のことはできるんじゃないかなって思います。だって、できる人は存在するわけだから。世界一にはなれないかもしれないけど、ある程度はできるはず。だから、挑戦し続けるのみです。