“キムタク タイムリープ”説の原点? DVD未発売の堂本剛主演ドラマ

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「えー今日は、2016年1月18日です。先週から、われわれSMAPのことで、世間をお騒がせしました」

緊急生中継され、瞬間最高視聴率37.2%を記録した『SMAP×SMAP』。その口火を切った木村拓哉の言葉がナナメ上の方向に飛び火し、Twitterでは「木村拓哉が何度も同じ時をやり直し、SMAPの解散を阻止しようとしている」という"キムタク タイムリープ説"が話題となりました。
その突拍子もない展開に乗っかると一方で、1999年1月から日本テレビの「土曜ドラマ」枠で放送された、堂本剛主演の『君といた未来のために 〜I’ll be back〜』を思い出したコアなジャニーズファンも少なくないでしょう。

堂本剛がタイムリープ 1995年〜1999年を繰り返す


1999年の大晦日、大学生の堀上篤志(堂本剛)は、新年へのカウントダウンの最中に急な心臓発作に襲われます。目が覚めるとそこは、スピッツの『ロビンソン』がラジカセから流れる1995年の12月23日。
人生をやり直せることになった篤志は、前の人生の記憶を利用して『たまごっち』をヒットさせ、ビジュアル系バンドブームを先取りするなど大成功を収めます。が、ふたたび訪れた1999年の大晦日、またしても心臓発作に襲われ、気づけばまた1995年の12月23日に……。

何度も同じ時代を過ごすうちに、同じく人生を繰り返している室井薪(仲間由紀恵)、黛裕介(佐野史郎)の存在に気付いた篤志は、この運命からどうにかして抜け出し、2000年以降の未来を生きるための戦いをはじめます。
幼なじみの山岸由佳(遠藤久美子)や、同級生の西野さやか(小嶺麗奈)とは、人生をやりなおすたびに恋愛関係が変化。金銭トラブルで自殺してしまうマブダチのシゲ(青木伸輔)を救うことも、物語の重要なミッションです。

メリー副社長プロデュース Kinki Kids主題歌もヒット


当初「タイトル未定」とクレジットされていたドラマの主題歌は、Kinki Kidsの『やめないで, Pure』。オリコン初登場1位を獲得し、累計売り上げは64.7万枚のヒット曲となりました。ちなみにこの曲のプロデュースはメリー喜多川こと藤島メリー泰子さんです。

事後承諾?それとも黙認? 原案となったSF小説


ドラマのキモである主人公が何度も同じ人生を繰り返すというプロットには、"原案"がありました。米国のSF作家、ケン・グリムウッドが1988年に出版した小説『リプレイ』です。が、エンドロールにも、放送後に発売されたVHSビデオにもクレジットは見当たりません。
理由は定かではありませんが、「放送後、事後承諾という形をとった」「原作者がすでにハリウッドに映像化権を売却しており、表立って表記できなかった」など、いくつかの説が流布しています。

堂本剛主演ドラマのDVD化をはばむ事情は……


『君といた未来のために 〜I’ll be back〜』の平均視聴率は14.6%。最高視聴率は初回の19.0%で、結局20%の大台を超えることはありませんでした。視聴率では同じ堂本剛主演の日テレ土曜ドラマ『金田一少年の事件簿』には及びませんでしたが、「リプレイ」の設定をたくみに利用しつつ、独自のエッセンスを加えた脚本は、ドラマファンからは高い評価を受けました。

何度か再放送もされ、放送終了後の2000年(現実世界での話です)にはVHSビデオもリリースされていますが、DVD化やオンデマンド放送は実現していません。おそらく前述のような権利関係の難しさが理由かと思われます。キムタク、こんどタイムリープしたら、そのあたりのオトナの事情もついでになんとかしてきてくれないかなあ。
(DJGB)