「今のイランのことはそこまで詳しくないけど、やっぱり印象的なのは体の強さ。シリアもそうだったですけど、岡崎(慎司=レスター)があれだけガツガツ来られてやられるっていうのは、アジアレベルではありえないこと。イランもヨーロッパと全然変わらない体型で挑んでくるんで、警戒しないといけないですね」と本田は語気を強めた。

 イランという高い壁を乗り越えることができれば、彼自身3度目となるワールドカップの舞台が見えてくる。そこで2010年南アフリカ・ワールドカップの16強を上回る結果を残して世界を驚かせるとともに、2014年ブラジル大会での屈辱を晴らす…。それが、彼らに託された重要な使命だ。

 現在、イングランドで開催中のラグビー・ワールドカップで、日本代表は悲願の8強入りはならなかった。が、南アフリカとサモアに2勝という堂々たる結果を残した。それも彼にとっては大きな刺激になったようだ。

「どっちにしても快挙であることは間違いない。日本のラグビーもやるんだぞというのは確実に示せたんじゃないかと思うし、イタリアの選手も知っていましたしね。我々もここ最近、結果を出せてないんで、やっぱり負けられない。いい意味での刺激はもらえたかなと思います」

 イラン戦ではその刺激を力にして、チームを力強くけん引してほしいものだ。

文=元川悦子