お家で作るチャーハンも良いけれど、やっぱりプロの作るそれはひと味もふた味も違う。
秋の色が深まる中、お腹の虫が鳴ってしまう、プロのチャーハンをどどんとご紹介。



恵比寿に住んでいたころはどんなに遅くまで呑んだあとでもカラダ全体がこのチャーハン(¥750)を欲していた
『香湯ラーメン ちょろり 恵比寿店』のチャーハン
副編集長 昌保博之選

恵比寿


恵比寿ガーデンプレイスの近くに、『香湯ラーメン ちょろり 恵比寿店』はある。つい最近まで恵比寿に住んでいた僕は、夜遅くまで飲んだときの〆にこの店のチャーハンとワンタンを食べていた。
チャーハンの具はたまご、チャーシュー、ネギ、と基本中の基本。ごはんの味付けは油っこくなくさっぱりしていて、旨みが凝縮されたチャーシューとネギが絶妙にマッチ。食べる喜びを与えてくれる美味しさだ。
チャーハンに付いてくるスープもまたグッド。味は少し濃くて、ネギがたっぷり散らしてある。やさしい味のチャーハンのレンゲ休めにちょうどいい。
『香湯ラーメン ちょろり 恵比寿店』は翌朝5時まで営業。深夜に小腹が減ったときはぜひおすすめしたい一皿だ。



恵比寿ガーデンプレイスの近くの細い坂の路地に『香湯ラーメンちょろり 恵比寿店』がある。『ちょろり』好きの間ではこの店にいくときは「ちょろる?」や「ちょろった」と使われる




ヤキメシ(小)¥400。もうこの際、ラーメンもオーダーしてダブル炭水化物がい〜んです!
『新福菜館』のヤキメシ
副編集長 日紫喜康一郎選

麻布十番


京都出張の際は必ず立ち寄ることにしている『新福菜館』。それが、今年は麻布十番に出店したことにより、寄り身近な存在となったんです。

まず特筆すべきは、そのビジュアル。黒いんです。結構、黒いんです。まずは、そこにびっくりするわけですが、これは何でも中華そばのタレで味付けされているからとか。となれば、当然、中華そばとの相性は抜群でして、禁断のラーメンチャーハンと相成るわけです。

ただこちらのヤキメシ、その黒さ以外は至ってシンプルなもの。具材は、チャーシュー、卵に、細かい九条ネギ(ここが京都っぽい!)だけで、何も奇をてらっているわけではなく、見た目よりもマイルドというか食べやすいのですよ。

麻布十番近辺にいると、自然と足が向いてしまう魔味なるヤキメシです。



中華そば(小)¥550。黒いスープでお馴染みです!




揚州炒飯(カニあんかけチャーハン)
『聚寳園』のカニあんかけ炒飯
編集部員 鮓谷裕美子

白金高輪


シンプルなチャーハンが好きです。高校生の頃、友達と『一杯のかけそば』のように分け合って食べていた、卵、ネギのシンプルチャーハンに福神漬をモリモリにして食べるのが好き。

時は流れて、現在。

シンプルなチャーハンはそのままに、オフホワイトの卵白餡をかけ、かつ、蟹入りという大人のチャーハンに出会いました。しかも無農薬米、化学調味料も旨み調味料も使わないというこだわり。すぐ胃もたれする大人の脆弱な身体に、優しい。

好きなものは好き、だけど、大人仕様最適化は日々していかなくてはいけないな、としみじみ思うチャーハンなのでありました。



著名人も足繁く通うそう。ちなみに東京カレンダー編集部から、自転車で10分❤


このチャーハンを食わずに死ねるか!な逸品をまだまだご紹介



五目チャーハン。スープ付き。テーブルの上のザーサイ取り放題もうれしい
『中国名菜処 悟空』の五目チャーハン
編集部員 船山壮太

宝町


中華のコースで最後に出てくるお上品なチャーハンよりも、ランチタイムにサラリーマンでごった返すような店にある街場のチャーハンが好み。焼豚にネギに卵、唯一輝きを放つグリーンピース。要素はだいたんそんなもの。味付けだってシンプル。にも関わらず、店の個性がしっかり出る。だがしかし、このバランスが難しく、なかなか好みにバッチリはまるものはない。

銀座と京橋の境目にある『中国名菜処 悟空』のチャーハンは、これらの条件をすべて兼ね備えたバランスのいいチャーハンだ。見当たる食材と言えば、焼豚、ネギ、卵、それに大ぶりの海老が2尾。味つけもほどよく、適度なパラパラ感もいい。昼時ともなれば、近隣のサラリーマンが途切れなく訪れ、皆15分ほどで席を後にする。まさに男メシ。さらに言えば、こちらは盛りの良さでも有名。ランチタイムにはキロ単位で、注文する人もいるとかいないとか……。

わざわざ、遠くまで食べにいくというと大袈裟だけど、こういう美味しいチャーハンが会社や家の近くにあったらいいのになぁ。としみじみ思う、絶妙な味わいだ。



ランチタイムは行列が出来るほど。といっても、回転率が非常に早いので、結構すぐ入れる




「これで普通盛り?」と初めての人は必ず聞いてしまうほど、ガッツリ盛。いつもあと少しと言うところで残してしまいます…すいません。
『中華太郎』のチャーハン
編集長 大槻篤選

雪が谷大塚


編集者の楽しみのひとつが、撮影時のお昼ご飯。特にスタジオでガッツリ撮影している時などは、出前メニューを見比べてスタッフたちとどれにするか議論するくらい。

しかし、大田区(雪谷周辺)のスタジオの場合は、ほぼほぼ『中華太郎』で満場一致。頼む品は人それぞれですが、私はいつもチャーハンをいただきます。

ここんちはいわゆる“がっつり”系。普通盛りのチャーハンでも大盛りサイズでやってくるので注意が必要です。出前ゆえ、ラップかけするとつぶれてくるのが残念ですが、自家製チャーシュー、グリーンピース、卵といたってシンプルな構成で、やや濃いめという私好みの味。

食べ過ぎ(完食)ると、眠くなってしまいますが、仕事中にはよい塩加減。午後からもうひと頑張りするにはもってこいのひと皿です。



スタジオにおいている出前メニューには、「ボリュームあります!」の一言が手書きで明記




カオパットタレー¥650。タイのチャーハンは優しい味
『バーンイサーン』のカオパットタレー
編集部員 守屋美佳選

高円寺


私が大好きな高円寺のタイ料理屋さんには、深夜割があります。お客さんは減るし、人件費は高くなるはずなのになぜか、お会計から10%割り引かれるのです。だから深夜24時から朝5時まではこのチャーハン、¥631。

よく見るとお分かりになるようにお米はタイ米です。私は後半にナンプラーを追加するのですが、そうすることで一気にいい意味でクセのある味わいに!タイ料理が好きな方ならわかるはず、あのスパイシーでほんのり甘い味がします。

タレーとはタイ語で魚、シーフードを意味します。「魚介見えてないじゃん!」と思いきやチャーハンの下にたっぷり入っていました。カッコつけない見た目と仕組みのわからない割引、全体的に辛すぎない味付け、高円寺の地元民の誇りとも言えるタイ料理屋のチャーハンが私のお気に入りです。



本場タイの味をおもいっきり楽しめるお店です