甘い飲み物を避けると糖尿病リスクは下がる! jazzman/PIXTA(ピクスタ)

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 ちょっと一息つく休憩時、清涼飲料やコーヒー飲料を好む人は多い。だが、ちょっと待って欲しい。あなたは、これらの飲み物にたくさんの砂糖が含まれていることを意識しているだろうか。

 このような砂糖入りの飲み物を習慣的に飲むと、肥満の有無にかかわらず2型糖尿病(インスリン分泌不全などによって発症する糖尿病。以下、糖尿病)のリスクが上昇することが明らかになった。さらにそれらを人工甘味料入り飲料や果物ジュースに置き換えても、糖尿病の予防にはつながらない可能性があるという。

 英・ケンブリッジ大学の今村文昭氏らの大規模な調査によるこの報告は、『BMJ』誌(オンライン版2015年7月21日号)に掲載された。

米・英での調査から糖尿病のリスクを解析

 研究グループは今回、「砂糖入り飲料」「人工甘味料入り飲料」「果物ジュース」を摂取することと、糖尿病発症の関連を評価。さまざまな文献を系統的レビューによって解析を行った。

 最初に健康な人の生活習慣(喫煙・飲酒・食生活など)を調査し、この集団を追跡調査して、後から発生する疾病を確認する研究手法だ。

 定義として「砂糖入り飲料」は甘味を加えたあらゆる飲料。砂糖入り果物ジュースも含めたが、ダイエット用やカロリーゼロ飲料は除外した。「人工甘味料入り飲料」は、各試験で報告された低カロリーの清涼飲料とした。また、「果物ジュース」は果汁100%の飲料とし、果汁含有飲料とは区別した。

 4つの医学文献データベースを用いて、2014年2月までに発表された糖尿病ではない成人を対象としたコホート試験を検索。さらに、米国で行われた全国調査(2009~2010年)から、非糖尿病の1億8910万例(20歳以上)の代表サンプルとして4729例のデータを用い、人口寄与割合(糖尿病の原因全体を100%として、そのうち何%が飲料の摂取で説明できるか)を算出した。

 また、英国の全国調査(2008~2012年)から、4470万例を代表する1932例を用いて同じように検討を行った。

人工甘味料や果汁に代えても予防にはならない!


 その結果、「砂糖入り飲料」を1日あたり1杯多く飲むごとに、2型糖尿病を発症するリスクが18%上昇することがわかった。さらに肥満という因子を取り除いて補正しても、相対リスクの上昇は13%に及んだ。

 「人工甘味料入り飲料」では、1日1杯ごとの相対リスク上昇率は25%となり、肥満で補正した後は8%まで低下した。一方、果物ジュースの相対リスク上昇は5%。肥満で補正した後は7%に上昇した。

 さらに2010年から向こう10年間で、砂糖入り飲料を飲み続けることによる糖尿病の発症率は、米国が11%(2090万件)、英国は5.8%(260万件)と推定。両国とも、同飲料の摂取による糖尿病の発症率は、高齢者よりも若年者、女性よりも男性で高くなった。

 研究者は「砂糖入り飲料の習慣的な摂取は、肥満とは別に糖尿病の発症リスクを上げる。その摂取量を減らせば、糖尿病の新規発症は抑制される可能性がある」と言及。さらに、「人工甘味料入り飲料や果物ジュースを代用しても、予防にはつながらないと考えられる」と指摘している。

 いまや、わが国でも6人に1人が発症する糖尿病。今回の研究から学ぶべきなのは、「甘い飲み物を習慣化しない」ことだ。糖尿病の明らかな予防策になる。そして、肥満ではない人も油断禁物である。
(文=編集部)