住宅価格の高騰が続く中、予算を抑えつつ理想の住まいを手に入れられる「中古物件」への注目が集まっています。マイホーム探しにおいて「築何年の物件を買うべきか」は悩ましい問題ですが、不動産のプロは「中古戸建てなら築15年~20年が最もおすすめ」と推奨します。
今回は、らくだ不動産株式会社の代表取締役社長の山本直彌さん、シニアエージェントの佐藤健斗さん、執行役員・エージェントの八巻侑司さんの3名に、プロならではの視点でその理由と市場のリアルを解説していただきました。

◾️プロが「築15~20年」を激推しする2つの理由
佐藤さんは、築15年~20年程度の中古戸建てをおすすめする理由として、以下の2点を挙げています。
・木造の法定耐用年数による「価格的メリット」: 木造戸建ての法定耐用年数は22年と定められています。築20年付近になると建物の価値としての評価がほぼゼロに近づくため、建物の価格が乗っていない「ほぼ土地の値段だけ」で物件を購入できるという大きなメリットがあります。
・2000年の法改正による「建物の高い基本性能」: 2000年に建築基準法が大きく改正(品確法の施行など)されました。現在築15~20年の物件であれば、この厳しい新基準をクリアして建てられており、建物の見えない基本性能が高いレベルで担保されているのが特徴です。

◾️「築浅」と「築古」を避けるべき理由とは?
では、築10年未満の「築浅」や、それ以前に建てられた「築古」はなぜ推奨されないのでしょうか。
・築浅(築10年未満など)の罠: 築浅物件は設備が新しく魅力的ですが、まだ建物自体に高いプレミアム価値(価格)が乗っているため、購入費用が高額になってしまいます。
・築古の罠: 2000年より前に建てられた物件は、今の建築基準を満たしていない可能性が高くなります。構造部分の改修に多額の費用がかかるリスクがあるほか、一定の基準を満たしていないと住宅ローン控除が受けられないという税制上のデメリットも発生しやすくなります。

◾️築20年物件を買う際の「お得な買い方」と注意点
築20年の物件はお買い得ですが、購入時には絶対に確認すべきポイントがあります。
八巻さんは「過去の修繕履歴(メンテナンス履歴)を必ず確認すること」を強調します。戸建ては築10年~15年頃に屋根や外壁のメンテナンスが必要になりますが、これが実施されていない物件を買うと、購入後に買主がその改修費用を負担することになってしまいます。